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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」が13週連続首位、7曲の首位到達を阻む…7月6日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。現地時間の7月1日月曜に発表された、7月6日付最新ソングスチャート。リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」が13週目の首位を獲得、またショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」が2位に初登場を果たしました。

リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」はストリーミングで前週比3%ダウンの8870万となり同指標首位、ダウンロードは前週の2位から首位に返り咲き59000を獲得(前週比変わらず)、ラジオエアプレイは前週比14%ダウンの8250万(同指標4位)となっています。今週のアルバムチャートではリル・ナズ・Xによるメジャー初のEP『7』が2位に初登場を果たしており、EPの存在がソングスチャートにも幾分カンフル剤の役割を果たしたと言えるかもしれませんが、ラジオエアプレイが2桁ダウンしているのはピークが過ぎた証拠ともいえ、『7』の効果が薄れるだろう次週はどこまで下がるか(もしくは踏みとどまるか)に注目しないといけません。

さてリル・ナズ・Xは、LGBTQの権利と地位向上を訴えるプライド月間の最終日に、自身のセクシャリティを明かしたものとみられます。

もしかしたらこの告白を機に、保守的なファンからバッシングが上がるかもしれません。「Old Town Road」はカントリー要素が強いため保守的なカントリーファン(カントリー好きが多く支援すると見られる共和党にはセクシャルマイノリティへ不寛容の者が多い)や、ホモファビアを強烈に放つ(ことで自身の優位性を示す)ラッパーやそのファンからの蔑視が出てくるのではと恐怖を抱いています。しかしリル・ナズ・Xはそれを解った上でカムアウトしたということ、そして元来「Old Town Road」を好きだった方はリル・ナズ・Xがセクシャルマイノリティであろうとなかろうと以前好んで聴いていたのは事実であり、それをリル・ナズ・Xがカムアウトしたことで態度を真逆にするのは、曲を気に入った自身の感性を自ら潰えさせるという点で非常に勿体無いと思う…というのは強い私見ではあるのですが、次週のチャートにおいてリル・ナズ・Xのカムアウトは何かしらの影響を与えるのではないかと思う(引っかかる)自分がいます。

「Old Town Road」は米ビルボードソングスチャート60年の歴史において、13週以上の首位を獲得したわずか11曲に仲間入りを果たしました。また先述した『7』からは「Panini」が16位に、カーディ・Bとの「Rodeo」が22位に初登場を果たしています。

2位にはショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」が初登場。ショーンにとってトップ10入りは通算5曲目、そして初登場2位は「If I Can't Have You」(2019)と並び自己最高となりました(ちなみに「If I Can't Have You」は直後にダウンするも最新チャートでは14位に)。カミラにとってはソロとして4曲目のトップ10入り。この組み合わせでは「I Know What You Did Last Summer」(2016)が20位に到達して以来のヒットに。男女ソロ歌手の組み合わせで2曲以上トップ20ヒットを獲得したのはブルーノ・マーズ & カーディ・B、ビヨンセ & ジェイ・Zをはじめわずか8組。ショーン・メンデス & カミラ・カベロは9組目の仲間入りを果たしたことになります。「Señorita」はストリーミングが4670万、ダウンロードが50000を獲得し両指標2位発進、ラジオエアプレイは50位未満ながら2300万を獲得しています。

ちなみに前週2位のテイラー・スウィフト「You Need To Calm Down」は13位にダウンしてしまいましたが、「Señorita」が次週順位を落とし首位獲得出来ないならば、「Old Town Road」はこれで7曲の首位到達を阻むことになります(先述したショーン・メンデス「If I Can't Have You」およびカミラ・カベロとの「Señorita」、テイラー・スウィフト「You Need To Calm Down」およびブレンドン・ユーリー(パニック・アット・ザ・ディスコ)との「Me!」、ポスト・マローン「Wow.」、エド・シーラン & ジャスティン・ビーバー「I Don't Care」、ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」)。既にブライアン・アダムス「(Everything I Do) I Do It For You」(1991)およびパーシー・フェイス・オーケストラ「Theme From A Summer Place」(1960)の5曲という記録を超え単独首位を獲得している「Old Town Road」ですが、自身の楽曲の勢い、そしてライバル曲の状況はどうなるのか、次週に注目しましょう。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」

2位 (初登場) ショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」

3位 (3位) ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」

4位 (4位) カリード「Talk

5位 (5位) エド・シーラン & ジャスティン・ビーバー「I Don't Care」

6位 (6位) ジョナス・ブラザーズ「Sucker」

7位 (9位) ダベイビー「Suge」

8位 (7位) ドレイク feat. リック・ロス「Money In The Grave」

9位 (10位) クリス・ブラウン feat. ドレイク「No Guidance」

10位 (8位) ポスト・マローン「Wow.」

ラジオエアプレイは引き続きカリード「Talk」が制し、前週比4%アップの1億1890万を獲得。またドレイク関連の2曲は初登場以降トップ10内にとどまっており、ドレイクの力を実感します。そして今週「Wow.」が10位に入っているポスト・マローンですが、ヤング・サグを迎えた新曲「Goodbyes」を今週金曜に発表するとアナウンスしました。

「Goodbyes」がチャートに登場するのは7月20日付(ラジオエアプレイが大きく盛り上がれば次週の段階で初登場を果たす可能性も)。再来週、「Goodbyes」は「Old Town Road」にとって最大のライバルになるかもしれません。