イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

星野源が遂にストリーミング解禁…デジタル解禁は待ったなしの状態に

遂に。

しかもApple Music限定で、日本人初となるBeats 1 Radio『Pop Virus Radio』も用意。

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この徹底っぷりは素晴らしいですね。

 

星野源さんは自身の作品を解禁する以前から、サブスクリプションサービスを使用しています。

記憶が正しければ、星野源さんと交流のあるRHYMESTER宇多丸さんが自身のラジオ番組で、サブスクリプションサービスを自身が使用しその良さを感じていながら自身の作品は解禁していないことへの矛盾や葛藤を抱えていたと話していたはず。もしかしたら星野さんもそうだったのかもしれません。

星野源さんがこのタイミングで解禁した理由を推測するに。

昨夏デジタル限定でリリースされビルボードジャパンソングスチャートを制した「アイデア」は月曜ダウンロード配信開始でチャートの集計期間をフル活用していたので、今回の金曜解禁という事態に驚いたのですが、主演映画のプロモーションに合わせてだとしたら面白いですね。

 

さて、ストリーミング解禁となると”アルバムが売れなくなるのでは?”という疑問をよく耳にします。それについてはメディア展開の巧さも相俟ってではありますが、サカナクション『834.194』が前作『sakanaction』(2013)と変わらない売上を誇っており、その疑問は杞憂と言えるかもしれません。

そして、昨日堂本剛『NARALIEN』についてデジタル解禁の必要性(この場合はストリーミングというよりもダウンロードへの言及が中心ですが)を記載し、ファンの方はデジタル解禁を望んでいるのかどうか疑問を投げかけたのですが、読んでくださったファンの方々から直接いただいたレスポンスは、デジタル解禁を待ち望む声が圧倒的でした。

実はファンもデジタルを待ち望んでいる…その心理を知ることが出来たのは嬉しい発見でした。

 

日本を代表する歌手のストリーミング解禁により、もはやデジタル解禁は待ったなしの状態となりました。ストリーミング解禁がアルバム売上をむしろ伸ばす可能性について書きましたが、そのためには星野源さんのBeats 1 Radio『Pop Virus Radio』やサカナクションのメディア等での展開のように、ただ解禁するだけではなくその解禁効果を最大限に伸ばす工夫が必要であり、それをひっくるめての戦略が今後求められます。そしてデジタル解禁を望むのはライト層だけではない、ファンもだということを芸能事務所やレコード会社側は強く意識する必要があるはずです。