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トラヴィス・スコット「Highest In The Room」がリゾを抑え初登場首位、カントリー曲も初登場トップ10入り…10月19日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。現地時間の10月14日月曜に発表された、10月19日付最新ソングスチャート。6連覇中のリゾ「Truth Hurts」を破り、トラヴィス・スコット「Highest In The Room」が初登場で首位を獲得しました。

ストリーミングは5900万を獲得し同指標首位発進、ダウンロードは51000で同2位、そしてラジオエアプレイは50位未満ながら690万を獲得し、昨年12月8日付で「Sicko Mode」が首位に立って以来二度目となるトップを獲得しました。また「Highest In The Room」は米ビルボードソングスチャート史上35曲目となる初登場でのトップを獲得です。ちなみに”High”関連での首位獲得曲は、ダイアナ・ロス「Ain't No Mountain High Enough」(1970)、ブロンディ「The Tide Is High」(1981)、スティーヴ・ウィンウッド「Higher Love」(1986)、トニ・ブラクストン「You're Maken' Me High」(1996 「Let It Flow」とのダブルAサイド)に次ぐ5曲目となります。一方で”Room”が付いた曲では初制覇に。

首位の座を明け渡したリゾ「Truth Hurts」はストリーミングが前週比7%ダウンの2580万(同指標12位)、ダウンロードが同8%ダウンの28000(同3位)、ラジオエアプレイは首位をキープするも下降に転じ、前週比1%ダウンの1億2040万となっています。

4位にはダン+シェイ feat. ジャスティン・ビーバー「10,000 Hours」が初登場。

ラヴィス・スコット「Highest In The Room」と同週リリース案件だったカントリー楽曲ですが、ジャスティン・ビーバー効果は絶大。ダウンロードは53000を獲得し同指標首位、ストリーミングは3330万で同3位を獲得と、カントリーで弱いデジタル2指標が好調。さらにラジオエアプレイは50位未満ながら1960万を獲得したことで、ダン+シェイにとっては「Tequila」が昨夏記録した21位を大幅に更新する自己最高位を記録。またジャスティン・ビーバーはダウンロードでドレイクおよびエミネムに並び男性歌手最多タイの首位獲得、トップ10入りも16曲目となりました。ミュージックビデオで自身のパートナーとの仲睦まじいシーンが織り込まれていることも人気の理由ですが、その点については自分が以前寄稿したReal Soundの記事をご参照ください。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (初登場) トラヴィス・スコット「Highest In The Room」

2位 (1位) リゾ「Truth Hurts

3位 (2位) ショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」

4位 (初登場) ダン+シェイ feat. ジャスティン・ビーバー「10,000 Hours」

5位 (3位) ルイス・キャパルディ「Someone You Loved」

6位 (7位) ポスト・マローン「Circles」

7位 (5位) クリス・ブラウン feat. ドレイク「No Guidance」

8位 (4位) リル・テッカ「Ran$om」

9位 (6位) ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」

10位 (8位) リル・ナズ・X「Panini」 

先週リリース案件について次週の初登場トップ10入りが期待出来るのはハリー・スタイルズ「Lights Up」でしょうか。

Spotifyではデイリーチャートで最高2位を記録しながらダウン傾向に。一方、トラヴィス・スコット「Highest In The Room」がガッツリと首位の座をキープしています。次週は「Highest In The Room」「10,000 Hours」共にダウンロードが下降することが予想されるため、ストリーミングを如何にキープするか、そしてラジオエアプレイを上昇させるかが勝敗を握る鍵となります。ラジオエアプレイはヒップホップが、ストリーミングはカントリーがそれぞれ不得意とするジャンルであるゆえ、弱点を克服したものが長期エントリーを果たすことになりそうです。

 

そして今週96位に初登場したのが、トーンズ・アンド・アイ「Dance Monkey」。

先週金曜のSpotifyグローバルチャートではトラヴィス・スコットを抑え遂に初の首位を獲得しました。

日本でも、最新10月13日付の『J-WAVE TOKIO HOT 100』(J-WAVE 日曜13時)で86→10位に躍進するなど、認知度が上昇中。オーストラリアで大ヒットしたこの曲が世界を轟かせるか、注目です。