7年前に触れてきたことを、また取り上げないといけないか…と思ってしまいます。
この2012年の紅白歌合戦では結局、ももいろクローバーZが出場し小林幸子さんが落選。つまりは報道が正しかったと言われればそれまでですが、しかしながら実態不明な関係者発言や、出場することが”分かった”という曖昧な文言には注意が必要だと記載しています。
しかしながら今年も。
大みそかの第70回NHK紅白歌合戦(後7・15)に、ジャニーズ事務所の7人組グループ「Kis―My―Ft2(キスマイフットツー)」の初出場が決まったことが8日、分かった。
(中略)
局関係者は「若い女性を中心にした人気面はもちろん、バラエティーでの経験から、さまざまな企画に対応できるという点も評価されたのでは」と語った。
・キスマイ 紅白初出場へ デビュー9年目の悲願 10周年へ大きな弾み― スポニチ Sponichi Annex 芸能(11月9日付)より
一昨日朝はKis-My-Ft2についてスポーツニッポンが報じ、そして同じ頃に真偽不明なLiSAさんの初出場内定情報も独り歩きしたことで、Twitterのトレンドには2組の名前、そして”#紅白歌合戦2019”が登場。しかしスポーツニッポンの報道をみると”分かった”そして”局関係者”というお決まりのフレーズがあり、無論真偽は不明。正直、これら報道はスルーするか(後述しますが)取り締まってもいいのではないでしょうか。
話大きくしますけど、これだけ簡単に「釣れる」人がたくさんいるなら為政者サイドからすれば相当ちょろいですよね
— レジー (@regista13) November 9, 2019
”ポスト・トゥルース”とは『「世論の形成において、客観的な事実よりも、感情や個人的な概念に訴えるほうが影響力がある」状況』を表す言葉(「post-truth」時代に私たちがすべきこと | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダスより)。熱心なファンの方々の気持ちは解れども、客観性を著しく欠いた自己の理想に基づく狂騒を踏まえるに、音楽ブロガー・ライターのレジーさんによる指摘(勝手ながら取り上げさせていただきました。問題があれば削除いたします)はまさにそうだよなと思ってしまいます。
個人的には、立場の異なる三者がネットリテラシーに成熟することが必須と考えます。受け手はNHK紅白歌合戦の直接の発表までは情報を鵜呑みにしないこと、伝え手はポスト・トゥルースの時代を巧みに悪用しアクセスを稼ごうとしないこと(これについては、紅白歌合戦出場者発表後に”なぜあの報道を流した?”と真意を問いただすことや、元来怪しい情報にはアクセスしないことで改善が可能と考えますが、結局は受け手の意識改善が前提かもしれません)、そして発し手であるNHK紅白歌合戦側はただ静観せず、Twitter等で真偽不明の情報が出た際には”公式発表のみが真実ですので発表をお待ちください”と強調し、真偽不明の情報とそれに踊らされる方々を抑えること…これらは必須だと考えます。仮に紅白サイドがこのような狂騒を、今年の紅白への期待度を測るために敢えて静観すると考えるならばそれは違います。大事なのは、未だに根付かないと言っても過言ではないネットリテラシーを育てることではないでしょうか。
虚偽情報を流した方は勿論、それに踊らされて虚偽情報に加担(Twitterにおけるリツイート等)した方はきちんと訂正し謝罪することは必須でしょう。メディアほどの影響力は個人には宿っていないと言われるかもしれませんが、誰かひとりでもアクセス可能なところに自分の声を乗せられる環境にあるならば一個人であれど影響力を持ったメディアであることに変わりはありません。別件のデマ拡散問題に対してつぶやいた内容をここに記載します。
『女性と弁護士は今、最初にデマを流した人だけはなく、情報の真偽を確かめずに拡散した人も含めて法的措置をとる手続きを進めています。』
— Kei / ブレストコナカ (@Kei_radio) November 8, 2019
誰かが見ている可能性がある以上、ネットで発信することには責任を伴います。RTも同じ。訂正謝罪を放棄するものは去るべき https://t.co/NhZZp7AegA
外に向けて発信することには責任が宿ることを多くの方が意識しないといけません。無論、自分も常に反芻し続けます。