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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

紅白効果はサブスクリプションサービス再生回数に如実に表れた…1月6日・1月13日付ビルボードジャパンソングスチャートをチェック

毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点をソングスチャート中心に紹介します。

昨年12月23~29日を集計期間とする1月6日付、および12月30日~1月5日を集計期間とする1月13日付ビルボードジャパンソングスチャートを共に制したのは、Official髭男dism「Pretender」でした。最新週において「Pretender」4週連続、通算6週目のチャートを制したこととなります。

こちらは1月6日付。

そして1月13日付はこちら。

 

今回は昨年大晦日に放送された『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)の効果について見ていきます。実はチャート発表の前、1月4日付でどの指標が強く影響を及ぼすだろうかを記載しました。

上記エントリーでは『サブスクリプションサービスの数値上昇はストリーミング指標全体の底上げにはなれど、紅白歌唱曲の総合チャート上昇には直接つながりにくいのかも』『シングルCDセールスという所有指標により大きく表れるのかも』と書きましたが、それが適切ではなかったと痛感しています。大変失礼いたしました。

 

Official髭男dism「Pretender」については、『前週6,339,124再生から当週6,948,726再生で週間再生回数が自己ベストを達成した動画再生指標と、前週25,748DLから当週43,886DLと急増したダウンロード指標』(上記1月13日付ソングスチャートの記事より)が牽引したのみならず、サブスクリプションサービスを基とするストリーミング指標も『6,561,501回再生で33連覇を達成。自身の持つ週間最高再生数=618.9万回を超え、歴代最高記録を更新』しています(『』内は【ビルボード】Official髭男dism 「Pretender」がストリーミング33連覇 「ノーダウト」が総再生回数1億回を突破 | Daily News | Billboard JAPAN(1月8日付)より)。この他、1月13日付ソングスチャート上位5曲はすべて『NHK紅白歌合戦』歌唱曲で占められていますが、ダウンロードや接触指標群の数値が伸びていることが、双方の記事を比較すると見て取れます。そしてこの5曲については。

1月4日付ブログエントリーで取り上げた、ストリーミング指標の基となるサブスクリプションサービスのうちSpotifyの再生回数について、集計期間中の数値がすべて出たので振り返ってみます。まずは「Pretender」について。

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そして昨年の『NHK紅白歌合戦』歌唱曲については。 

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(数値はいずれもSpotify Chartsより。1月1日付で200位以内に登場した曲を抽出し、同日付の上位から順にまとめた結果が上記(嵐については「A-RA-SHI:Reborn」はカウントせず)。また右側の”BJ1/6→1/13”はビルボードジャパン(総合)ソングスチャートでの1月6日付から13日付の推移を指します。) 

以前のブログエントリーで『1月13日付ビルボードジャパンソングスチャートのストリーミング指標では元日を除く6日間が土日並の高い数値を上げることが予想されます』と書きましたが、Spotify上位曲(イコール総合ソングスチャートでも上位曲)ほどその傾向が強くなるようです。そして総合ソングスチャート上位曲の順位の変動は大きくはないものの、Foorin「パプリカ」以下は急伸していることが解ります。上位陣においては土日並の高水準をキープしたことで、「Pretender」は1月5日付で1日あたりの再生回数を更新し、先述の通りビルボードジャパンソングスチャートのストリーミング指標で新記録を樹立。さらに表には記載していませんが、翌日以降も日曜並の水準をキープしています。そしてKing Gnu「白日」、菅田将暉まちがいさがし」およびLiSA「紅蓮華」はいずれも1月6日付で再生回数を更新しているのです。昨年も『NHK紅白歌合戦』以降高水準が続いた曲が多かったことから、今年も同様の動きが出てくるかもしれません。

最新ソングスチャートでトップ10入りした曲のうち、『NHK紅白歌合戦』披露曲の紅白前後の動向は以下の通り。紅白では披露されなかったOfficial髭男dism「宿命」についても記載しています。

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NHK紅白歌合戦』未披露曲が緩やかな伸びに対し、披露曲の伸びは凄いことになっています。「白日」および「まちがいさがし」はシングルCD未発売につきシングルCDセールスおよびルックアップの2指標が加算不可ながら大ヒットを記録していること、「Pretender」がシングルCDセールス指標で3ヶ月ぶりに100位以内に入ったものの55位という成績を踏まえれば、シングルCDセールスはソングスチャートのポイント上昇に大きくは反映しないと言えるでしょう(尤も「Pretender」についてはアルバム『Traveler』でCDとして手に入れる方が多かったかもしれません。『Traveler』は最新アルバムチャートで2位に浮上しています)。実際、1月13日付のシングルCDセールスチャートをみると。

2位には、竹内まりや『いのちの歌』が当週7,589枚を売り上げてチャートイン。1月1日に『いのちの歌(スペシャル・エディション)』として、2012年既発シングルの初回限定盤に、「人生の扉」のライヴ映像を付属した形でリリースしている。そして、Foorin『パプリカ』が当週5,627枚を売り上げて3位、LiSA『紅蓮華』が当週4,796枚を売り上げて4位となっており、『第70回NHK紅白歌合戦』の放送を受けて前週より枚数を伸ばし、さらに年末年始のリリース作が少なかったことも相まって順位を上昇させている。

【ビルボード】EXILE / EXILE THE SECOND『愛のために ~for love, for a child~ / 瞬間エターナル』が40,276枚でSGセールス首位 紅白の影響も | Daily News | Billboard JAPAN(1月6日付)より

週間セールスが1万枚を大きく下回っており、CD市場自体に懸念を抱いた次第です。

他方、昨年同時期のストリーミング指標を制したのはあいみょんマリーゴールド」であり、昨年1月14日付での再生回数は2634639回(【ビルボード】米津玄師「Lemon」、計5冠で2週連続となる総合首位獲得 | Daily News | Billboard JAPAN(2019年1月9日付)参照)。昨年末にSpotifyが導入されたとはいえ最新週における「Pretender」との再生回数の差は歴然であり、ストリーミング指標の存在がこの1年で如何に大きくなったのかが理解出来ます。