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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

BTS「On」が最新の米ソングスチャートで64ランクの急落…この動向をどう捉えるか

昨日、最新3月14日付米ビルボードソングスチャートの速報を発表したのですが、ブログエントリー更新前後にBTS「On」の動向が入ってきました。

最新のソングスチャート(Hot 100)はこちら。この急降下を知った当初は上記のようにリアクションしたのですが、後に色々考え直した次第。いただいたリアクションから再度考えを巡らせています。

(いただいたリアクションのツイートを引用させていただきました。問題があれば削除いたします。)

米アルバムチャートで上位に初登場を果たした作品の収録曲がソングスチャートにも大挙登場するのは、アルバム収録曲のストリーミング総再生回数がアルバムのユニット数に換算され、同時に曲単位の再生回数がソングスチャートに反映されるるため。ゆえに今週のアルバムチャートでワンツーフィニッシュを果たしたリル・ベイビー『My Turn』(197000ユニットのうちストリーミングのアルバム換算分は184000)、およびバッド・バニー『YHLQMDLG』(179000ユニットのうちストリーミングのアルバム換算分は142000)の収録曲のうち、BTS「On」の上位に前者は9曲、後者は4曲初登場(さらに1曲が再登場)を果たしています。加えて昨日触れましたがレディー・ガガ「Stupid Love」が5位に初登場するなど、BTS「On」の68位より上位に18曲も初登場した(再登場の1曲を含む)ことで、「On」が一気に押し出されたと言えます。

 

さて、BTSのアルバム初登場週以降におけるソングスチャートのアクションについては先週紹介しました。

現在は米ビルボードで大半のチャートが有料会員でなければ見られない措置を採っているため(この措置については以前紹介しました→こちら)、「On」の各指標の動向は追いかけられない(また有料会員のみが知り得る情報は紹介することが出来ない)のですが、アルバムチャート初登場週と翌週におけるリード曲の総合ソングスチャートにおける順位変動、および翌週における初登場および再登場曲の数をまとめてみると。

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アルバムチャート登場2週目のソングスチャートにおいて、BTSより上位に初登場や再登場を果たした曲が最も多いのが今回の「On」。次いでニッキー・ミナージュをフィーチャーした「Idol」となりますが、この「Idol」においては当該週にエミネムのアルバム『Kamikaze』が初登場で首位をマークし、収録曲が大挙エントリーを果たしています。

ゆえにこの2曲の大幅ダウンにおいては、【ストリーミングが強い作品がアルバムチャートで初登場を果たし、ソングスチャートにも大挙エントリーしたために押し出された】という説が成り立つと言えます。

 

とはいえ、これはあくまでたらればの話であり、毎週様々な作品が登場するのは当然のこと。仮にこれら初登場等作品がなかったとしても、BTSの順位変動は【アルバムチャート初登場週のトップ10前後登場→翌週トップ40入りを保てたならばよし】であることは確かであり、初登場時に高かったダウンロードの急落をストリーミングやラジオエアプレイがカバー出来ないのはやはり弱点であると断言していいでしょう。先週も書きましたが、ストリーミングの長期安定とラジオエアプレイの上昇は、世界的な流行に影響を及ぼすアメリカのチャートでヒットさせるためには、やはり緊急の課題なのです。