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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

3ヶ月後に2局が消えるラジオ業界…求められるのは原点への立ち返りではないか

今週月曜、もしくは本日4月1日からラジオ業界は春改編がスタートするのですが、次の大型改編となる秋を待たずに2つの局が放送を終えることが昨日発表されました。いわゆる閉局、もしくは停波というものです。

Radio NEOについては今朝の段階でニュースも掲載されておらず、寂しい限りです(Yahoo! JAPANニュースでの検索結果に基づきます)。この2つのラジオ局については、ラジオ改編情報のTwitterアカウントが簡潔にまとめていますので勝手ながら紹介させていただきます(問題があれば削除いたします)。

FM PORT新潟県の独立局、Radio NEO中京圏の外国語放送局であり、共に県域放送局。この2局が共に閉局、停波することを同じく昨日発表したことで、”県域ラジオ局も潰れかねない”という認識を強くした方は少なくないことでしょう。これで思い出したのはRadio NEOの登場以前、中京圏で外国語放送局として存在したRadio-i

2010年9月30日の停波の瞬間の動画をあげていらっしゃる方がいらっしゃいます。この切なさはもう二度と味わいたくないと思っていたのですが。

 

ラジオ局はともすれば、今後ますます経営が逼迫することが予想されます。テレビやネットの多チャンネル化、YouTuberの大挙登場、そして音声コンテンツであるポッドキャストの充実…それらに対し、ラジオがどうやって存在感を示していくかが真に問われています。

そこで、あくまで個人的な考えですが、今一度基礎知識や技術の徹底に勤しむべきだと思っています。リスナーではなく局や番組側が音楽を選んでいる以上、リスナーにはどんな曲が聴けるのかは選べないわけで、そのことを期待感として抱かせさらに聴取後の満足感を高めるべく、曲を大事に扱いそして曲をより強く印象付けられるかが勝負どころだと思うのです。ポッドキャストが音楽を用いることが出来ない現状においては尚の事。たとえばイントロ乗せや曲の落としどころ(トークへ戻ったりCMに切り替わるベストなタイミング)の技術については以前触れています。

自宅作業中に首都圏FM局を付けているのですが、平日午前帯の番組で昨年新たにパートナーとなったDJの方がイントロ乗せが出来ておらず、つい先日は歌い出しに被ってしまっていました。イントロ乗せ等技術に長けた局だと思っていたのですが、別の日も上手く出来ていなかったこともあり、なぜその方を起用したのか?交代して日にちが経っているのに技術については無頓着のままでいいのか?…そう思いラジオを消した次第。首都圏ですらこの意識なのですから、地方はもっと酷いのかもしれません。いや自分のこだわりこそマイノリティかもしれないのですがしかし、このような技術力の低下は番組の、そして局の信頼を自ずと削ぐ行為だと思うのです。

 

ラジオが生き残る可能性について、ピーター・バラカンさんは以前ゲスト出演したラジオ番組の中で、『いい音楽をたくさんかける。もう単純でいいと思います』と語っています(下記文字起こしより)。そのために、DJはいい音楽をより心地良く、説得力を持って届けてほしいですし、局もその姿勢を大切にしてほしいと思うのです。

しかしこの春のラジオ局改編において、個人的にはZIP-FMがレスミュージックに移行した印象があります。DJの名称をミュージック・ナビゲーターから(ただの)ナビゲーターに切り替えたのも、考えすぎかもしれませんがその疑念を加速させているような気がするのです。

一方で、ラジオの聴取率調査方法も変わるのみならず、『聴取率調査データと、インターネットでラジオが聴ける「radiko」のデータを使い、日々のラジオ聴取状況を推計した「ラジオ365データ」の提供を4月1日からスタート』することで、ともすればこれら数字に敏感になるあまり、熱烈な支持者は多いもののライト層が伴わず全体的な数字が小さい番組は最悪の場合淘汰されるのではとも思うのです(『』内は下記記事より)。たとえばこだわりの音楽番組については。

そう考えると、ラジオの将来に対する自分の見方はネガティブなものが大きくなるばかりなのですが、それでもやはり今一度、ピーター・バラカンさんの言う原点に立ち返ってほしいというのが私見。この考えは、テレビですが一昨日始まった新しい音楽番組『CDTV ライブ!ライブ!』(TBS 月曜22時)が披露曲を基本的にフルバージョンでOAし、他方VTRを多用したり出演者をワイプで抜くことをしない、テレビにおける音楽番組の原点立ち返りの演出や構成を目撃したことで、より強く抱くようになりました。

視聴率はたとえ当初は高くなくとも、時間をかけてその好さが浸透していくことを願うばかりですが、この総合演出担当の竹永さんのインタビューには、ラジオ人が採るべきスタンスのヒントが詰まっているのではないかと思います。