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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

『フォートナイト』で初披露、ロケットスタートを切ったトラヴィス・スコットの新曲は米ビルボードソングスチャートを制するか

『フォートナイト』×トラヴィス・スコット、凄いことになっています。アンコールも含めて計5回開催されたバーチャルライブ、"Astronomical"についてはその開催前にブログにて紹介しました。

このバーチャルライブ、初回開催時に驚くべき数値を叩き出したのです。

前回、昨年2月に開催されたマシュメロのライブも驚異的でしたが、その時をさらに上回っています。

 

多くの方が熱狂したそのAstronomicalにおいてトラヴィス・スコットが初披露した、キッド・カディとのザ・スコッツ名義による新曲「The Scotts」が金曜にリリース、映像も公開されました。

『フォートナイト』の映像が用いられている「The Scotts」。実際にゲームを体験していない方も、今回のAstronomicalの凄さを実感出来るのではないでしょうか。なお、日本時間の今日午前7時に最後のAstronomicalが開催され、バーチャルライブは幕を閉じました。

 

チャート面からみると、日本時間の5月5日火曜に発表予定の5月9日付米ビルボードソングスチャートで、「The Scotts」が初登場で首位を獲得する可能性が出てきたと言えるでしょう。

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現段階で最新となる4月24日付Spotify米デイリーチャートでは「The Scotts」が初登場で首位をマーク。330万を超える再生回数は、4月3日にリリースされ4月18日付米ビルボードソングスチャートで初登場首位を獲得したドレイク「Toosie Slide」が、リリース日に米Spotifyで再生された分のおよそ1.5倍にあたります。さらにAstronomicalで披露されたケンドリック・ラマーとの「Goosebumps」(2016)、ノンクレジットながらドレイクがフィーチャーされた「Sicko Mode」(2018)、および「Highest In The Room」が8~10位に並んで登場していることから、米ビルボードソングスチャートにおいても再浮上が見込まれます。

不安材料があるとすれば、昨年10月19日付米ビルボードソングスチャートで初登場首位を成し遂げた「Highest In The Room」(同日付チャート速報はこちら)が10月4日付でSpotify米ソングスチャートに初登場したときよりも、今回の「The Scotts」は再生回数がおよそ60万もダウンしていること。しかしAstronomicalがアンコール含め5回開催されたことを踏まえれば、4月25日以降もSpotifyをはじめとするサブスクリプションサービス等で再生回数が極端に落ちるとは考えにくく、また昨年2月のマシュメロの成功例(上記ブログエントリーを参照)を考慮してラジオ局がAstronomicalを積極的に取り上げることで、ヒップホップの弱点であるラジオエアプレイでも数値を稼げるものと考えます。ライバルは最新週において首位に返り咲いたザ・ウィークエンド「Blinding Lights」をはじめ、ドレイク「Toosie Slide」、さらに亡くなった後も高い人気を誇るジュース・ワールドの新曲「Righteous」等。5月9日付米ビルボードソングスチャート、要注目です。