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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

『ミュージックステーション』における曲の短尺化の理由とは、そしてフルバージョンにこだわる『CDTVライブ!ライブ!』で行ってほしいこと

この春からはじまった『CDTVライブ!ライブ!』(TBS 月曜22時)が基本的にフルバージョンでのOAに徹することで、長年夜の音楽番組を牽引してきた『ミュージックステーション』(テレビ朝日 金曜21時)のショートバージョン化が悪い意味で際立ってしまったと思うのです。だからこそ。

一昨日の『ミュージックステーション』に出演予定だった三浦春馬さんの「Night Diver」、そのミュージックビデオを初公開する場だったため尚更違和感を覚えました。曲の素晴らしさ等については昨日のブログエントリーにて紹介しています。

 

このミュージックビデオの件も含め、一昨日番組で披露された曲をみると『ミュージックステーション』の立ち位置が解ると思うのです。そこで今年リリースされた曲の披露時の尺をまとめてみました。左が披露時のおおよその尺、右が実際の尺であり、不明については[?]で表示しています。

Sexy Zone「RUN」 2:32 / ?

・ToshI「BE ALL RIGHT」 2:44 / 4:12

ラストアイドル「愛を知る」 2:30 / 4:12

GENERATIONS from EXILE TRIBE「You & I」2:18 / 3:31

乃木坂46「Route 246」2:29 / 3:52

HYDE「BELIEVING IN MYSELF」2:24 / 3:48

・嵐「IN THE SUMMER」 3:26 / 4:48

・TUBE「日本の夏からこんにちは」1:57 / 2:50

SixTONES「NAVIGATOR」2:57/?

・嵐「カイト」4:32 / 4:35

Official髭男dism「HELLO」4:40 / 4:40

・瑛人「香水」3:50 / 4:12

いきものがかり「きらきらにひかる」3:05 / ?

三浦春馬「Night Diver」(ミュージックビデオ) 2:18 / 3:23

 

※「RUN」「きらきらにひかる」は発売前、「NAVIGATOR」は発売されながら未配信且つ手元に音源がないため尺は不明。「カイト」はNHKYouTube公式アカウントにアップされた動画を参照。

フルバージョンで披露されたのは「カイト」と「HELLO」の2曲のみであり、嵐や乃木坂46による今週発表の新曲も短尺であることに驚かされます。瑛人さんの下記ツイートは一昨日を踏まえてのものなのです。

他にも、ToshIさんが披露したYOASOBI「夜に駆ける」のカバーの尺がオリジナル(4分21秒)の半分にあたる2分16秒。最後のサビ前のいわゆる大サビまで割愛していたため、曲の魅力がかなり薄れたのではないでしょうか。

 

ミュージックステーション』については、ひとつの視点に基づく過去曲のランキング紹介等に時間を割き、新曲への配慮が足りないという声を耳にすることがあります。仮に一昨日放送回でそのランキング等の尺を幾分削ったならば、大半の曲をフルバージョンにて紹介できたはずです。「Night Diver」においては翌日のYouTube公開時にアクセス数を伸ばすべく敢えて短尺化したのかもしれませんが、それは邪推の域を越えません。

ただ、『ミュージックステーション』が最新曲をフルバージョンで披露させるのを躊躇う理由は視聴率にあると考えます。コロナ禍から通常シフトに戻りはじめた6月から7月12日までの視聴率をみると、『ミュージックステーション』は6回の放送の平均が6.65%なのに対し、『CDTVライブ!ライブ!』は3回の平均が5.0%(平均視聴率はビデオリサーチ調べ 関東地区)。時間帯が異なるため単純比較は難しいでしょうが、それでもこの差をみるに、視聴率にこだわるならば最新曲を短尺化してでも多くの方が楽しめ数字を確保できる企画を前面に出したいという気持ちになるのは解らなくありません。そして、視聴率が芳しくない『CDTVライブ!ライブ!』が近いうちに演出面でテコ入れされるのではと危惧する自分がいます。

 

番組のこだわりや意義、もしくは質の高さよりも数字が圧倒的な評価基準であろう地上波テレビ番組においては、レコード会社を中心とした固定スポンサーを導入して収入面を安定させたり、テレビ局が局全体としての視聴率を確保し音楽番組を保護することも重要でしょう。そして個人的に必要だと思うのは、『CDTVライブ!ライブ!』でのパフォーマンス映像を歌手のYouTubeアカウントにて公式に発信すること。海外ではトーク番組や音楽賞でのパフォーマンス映像が後にYouTubeで発信されています。

音楽番組にとってはプロが撮影した素晴らしい映像を後々まで残すことができ且つ番組への評価につながる、歌手側はそのパフォーマンスの素晴らしさを伝えられ且つチャート効果も期待できると考えれば、非常に意味のあることだと思うのです。その上でこのYouTubeへのアップロードはフルバージョンでなければできないことでもあります。権利関係をクリアさせることは容易ではないとしても、是非検討してほしいというのが願いです。

三浦春馬「Night Diver」は曲自体もさることながら、寄付という行動にも素晴らしさを感じる

あまりにも素晴らしかったので紹介します。

3連はサビの部分だけで用いられているゆえ、歌詞に従うならばよりループする感覚に陥るのです。この展開、本当に見事だと思います。

 

この曲、三浦春馬さんのセカンドシングルとして予定通り発売することになり安堵しましたが、この発表にはさらに嬉しくなりました。

「Night Diver」の売上の一部が、ラオスのラオ・フレンズ小児病院に寄付されることも発表された。寄付は三浦が毎年取り組んでいたチャリティイベント「Act Against AIDS」にて支援を続けていた認定NPO法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN」を通じて行われる。

 

三浦春馬さんが参加していたAct Against AIDSは今月20日、四半世紀以上に渡る活動を終了しましたが、実はこの活動終了に違和感を覚えていた自分がいます。日本におけるAct Against AIDSの取組が成果を上げたのか、疑問に感じているためです。

Act Against AIDSHIVエイズの啓蒙運動であり、正しい知識を深め且つ行動を促すべく1993年から行われていましたが、HIV新規感染者数は2000年代後半まで増加、それも先進国の中では日本のみがという状況が続いていました。直近の2019年ではHIV新規感染者・エイズの新規患者ともに減少(前者は3年連続の減少)となりましたが、裏を返せば2016年までは増加するときもあったということになります。

 

Act Against AIDSが十分浸透していれば早々に減少に転じられたかは解りかねますが、しかし毎年12月1日に開催されるイベントは、年々その盛り上がりが聞こえにくくなったと感じています。桑田佳祐さんによる趣向を凝らしたライブが毎年メディアで取り上げられるものの、Act Against AIDSというイベント名は字幕処理で終わらせることが多かった印象が拭えません。これはメディアがAct Against AIDSの意義を軽視しているだろうこともさることながら、個人的には特定の芸能事務所が毎年主体となっていたことも原因ではないかと考えます。

 

さらには、正しい知識が深まらないために偏見が消えていないという、違和感というより不快感がくすぶっています。

アメリカでは4年前の事件を機に、男性同性愛者の献血についての見直しが議論され始めたと上記記事にはあります。記事の前年には『過去12カ月性行為を控えていた場合に限り、男性同性愛者も献血できる』ように改定されたものの未だ問題は残っています(『』内は上記記事より)。一方の日本では半年という期間が設定されていますが、たとえば異性間ならばひとりの方との性的接触は問題ないと読み取れる一方、男性同士の性的接触ならばひとりのパートナーだけでもアウトだというのは理解に苦しみます。

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7月24日21時の段階の表示をキャプチャしたのは、今後文言が変更されている可能性があるため(問題があれば削除いたします)。実際、2018年のHIV新規感染者のうち6分の1は異性間の性的接触が原因なのです。Act Against AIDSできちんとした知識を広く社会に身に着けさせることができたならば、同性愛者に厳しい差別的目線を与えかねない、それも公的機関が行う献血について、その可能者の範囲も、また文言も柔軟に変わっていったはずであり、日本におけるLGBTへの理解もはるかに進んだのではと思うのです。

(HIVエイズについてはこちらこちらの資料を参考にしています(リンク先はいずれもPDF)。)

 

減少しない新規感染者数、メディアの報じ方や特定の芸能事務所の域を超えないことによる啓蒙への疑問、そして献血等で差別が生まれかねない認識が残る現状…『「無知の状態からのエイズ啓発」において一定の成果をあげることができた』かもしれませんが、しかし『役割を終えさせていただきました』とAct Against AIDSが述べることには強く違和感を覚えるのです(『』内はAct Against AIDS活動終了につきまして - Act Against AIDS - エイズには「知る」ワクチンより)。

 

 

その状況下だからこそ、三浦春馬さんによる「Night Diver」の売上の一部が寄付に回ることを嬉しく思うのです。それもラオスの小児病院は、Act Against AIDSの寄付先としてホームページにも掲載されており尚の事。

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(Act Against AIDSのホームページが閉鎖される可能性を考慮し、キャプチャした次第です。問題があれば削除いたします。)

寄付が生前の三浦春馬さんによる意志かは解りかねますが、漏れ伝わってくる彼の人柄の素晴らしさを考慮すれば、きっとこの寄付を率先して行ったのではないか、そしてAct Against AIDSにも人一倍真摯に取り組まれていたのではと思うのです。また、Act Against AIDS的な取組を今後も続けないといけないと感じる方も芸能事務所の中にいらっしゃるのかもしれません。その意志が形となること、HIV新規感染者やエイズの新規患者を減らすべく動くことを願ってやみません。

今夜Tani Yuukiが登場するTHE FIRST TAKE、その人選や選曲からチャンネルのステップアップを感じる

Tani Yuuki「Myra」がビルボードジャパンソングスチャートで好調に推移しています。

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「Myra」は3月にショートバージョンがYouTubeで配信されるとTikTok等で人気が拡がり、レコード会社や芸能事務所未所属の瑛人さんによる「香水」を配信してビルボードジャパンソングスチャートで頂点を極めるのに貢献したデジタルディストリビューションサービスのTuneCore Japanを介し、今月はじめに配信がスタート。

リリース直後から順調なチャートアクションをみせ、ビルボードジャパンソングスチャートにおいてサブスク再生回数を基とするストリーミング指標では261.9万(7月13日付 同指標22位)→5137590(7月20日付 5位)と急上昇。しかし最新7月27日付では4959878(6位)となり微減に転じました。一方で、カラオケ指標では集計対象となる2つのサービス共に未配信(7月24日7時現在)、ラジオエアプレイも最新週にてようやく300位圏内というように、この2指標については動画を契機にヒットしはじめた曲のチャートアクション(こちらのブログエントリー等を参照)と同じ動きを辿っています。総合では前週より1ランクダウンし15位となっています。

踊り場から抜け出すためにはテレビで取り上げられる等で注目度を高め、ラジオエアプレイの上昇やカラオケ解禁等それぞれの業界で認知度を高めていくことが重要と捉えていますが、Tani YuukiさんはこのタイミングでYouTubeの人気チャンネル、THE FIRST TAKEに出演することがアナウンスされました。

曲名は不明ですが、「Myra」であることは確実でしょう。

 

THE FIRST TAKEについては一度このブログで取り上げました(下記引用欄参照)。出演者をまとめることで見えてきたのは、チャンネルを運営していることが確実なソニー・ミュージックの戦略の素晴らしさでした。一方で、このような懸念も浮かび、記しています。

舞台裏が見えれば興ざめ、いや反発すらする方もいらっしゃるかもしれませんが、自分はLiSA「紅蓮華」や女王蜂「火炎」等に強く惹き込まれ、歌ヂカラの凄さや、きちんとフルバージョンで披露する意義を提示してくれたこのTHE FIRST TAKE企画は見事だと思っています。

(中略)

ソニー・ミュージック所属歌手のほぼ独占状況がここまで続くと、先述した反発等のアレルギー反応を起こす方がいらっしゃるだろうということがひとつ。また最近はギターセッションも行われていますが、仮にひとりでもソニー・ミュージック以外に所属していればこのようなセッションや客演が出来ないという問題が発生します。そして歌ヂカラの凄さやフルバージョンでのパフォーマンスが音楽番組等に好い影響を与える可能性がありながらも、ソニー・ミュージックの専売特許ゆえに他のレコード会社が真似出来ず、ゆえにその影響が限定的になるのではないかということ。

(中略)

テレビを介して認知度がより高まった今こそ、ソニー・ミュージックはTHE FIRST TAKEを自社枠から少しずつ開放してほしいと願います。

THE FIRST TAKEに対する望みおよび上記執筆段階での現状をまとめると、THE FIRST TAKEには拡大のための4つのステップがあるのではと考えます。

ステップ1:ソニー・ミュージック系列の所属歌手がラインアップを独占

ステップ2:インディーズもしくはレコード会社未所属の歌手が登場

ステップ3:他のメジャーレコード会社の歌手が登場

ステップ4:他のメジャーレコード会社が同種のチャンネルを用意

先にTani Yuuki「Myra」はTuneCore Japanを介して配信されたと書きました。となるとTHE FIRST TAKEはステップ2に該当することになりますが、個人的には3に近い2ではないかと思うのです。

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THE FIRST TAKEにはこの1ヶ月で、K-PopアクトのStray Kids、およびインディーズもしくはレコード会社未所属の歌手が続けて登場。そのうち優里さんおよびキタニタツヤさんは後にソニー・ミュージック系列からデビューすることがアナウンスされましたが、神はサイコロを振らないは異なります。

もしかしたらTHE FIRST TAKEの動画公開のタイミングでは所属先が決まっておらず、ソニー・ミュージックも名乗り出ていたのかもしれませんが、この件を踏まえればTHE FIRST TAKE出演歌手の選出基準はステップ3に近い2と言えるのではないでしょうか。

歌手の選出基準もさることながら、THE FIRST TAKEの選曲基準も変わってきたと感じています。動画、特にTikTokでの人気がきっかけにストリーミングで火がつき、ビルボードジャパンソングスチャートでHot 100入りしている曲が増えているのです。

Rin音「snow jam」(最新7月27日付38位)のみならず、神はサイコロを振らない「夜永唄」(同78位)や優里「かくれんぼ」(同50位)はこの数ヶ月で火が付いた曲。いずれも歌詞検索サイトのUtaTenで紹介されています。

THE FIRST TAKEはおそらくソニー・ミュージックの運営だとして、系列には他にも沢山の歌手がいらっしゃるはずですが、その選曲基準を変えてきたという印象を抱いています。

 

Tani YuukiさんのTHE FIRST TAKE(厳密に言えばTHE HOME TAKEですが)のデビューは本日22時。別バージョンはオリジナルに合算されないというビルボードジャパンのチャートポリシーを踏まえれば、今回の動画が直接動画再生指標に寄与するということにはなりませんが、サブスクの再生回数等に影響を与えることは確実。次週のチャートを注視しましょう。

そしてTHE FIRST TAKEの今後の人選や選曲から、レコード会社の区別なく日本の音楽業界全体に大きく貢献するYouTubeチャンネルになっていくか、見極めたいと思うのです。

CD未リリース曲が上位を占めた7月27日付ビルボードジャパンソングスチャート、TWICEの日本オリジナル曲の動向からみえてくるものとは

毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点を紹介します。

7月13~19日を集計期間とする7月27日付ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)は、YOASOBI「夜に駆ける」が6週ぶりに首位に返り咲きました。

シングルCDセールスを制した山下智久「Nights Cold」は5位。前作「CHANGE」からCDセールスはダウンしたものの、7万枚以上を売り上げた同曲が総合で上位に進出できなかったのは、その上位陣が厚いことも理由に挙げられます(一方でCDセールス初週におけるダウンロードが19217→4791と大きく落ち込んでいるのは気になります)。今週は3位の瑛人「香水」までが1万ポイントを突破、そしてその上位陣からは今のソングスチャートにおける【所有<接触指標】の重要性が示されています。

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今年度の首位獲得曲一覧は上記に。シングルCD未リリース曲は今週のCD順位およびルックアップ欄をグレーで表示(2月17日付におけるOfficial髭男dism「I LOVE...」はシングルCDセールス加算前)。上位曲の特徴については以前noteに記載しています。

「夜に駆ける」が首位に復帰するまでの間にその座に就いていた曲は全てシングルCDセールスが1位となり、同指標を首位獲得の原動力にしているのですが、首位獲得の翌週には半数以上が大幅ダウンを喫し、今週においてはKing & Prince「Mazy Night」およびTWICE「Fanfare」を除き100位から姿を消してしまいました。今週は集計期間中に『音楽の日』(TBS 7月18日放送)が放送され、「Fanfare」以外は披露されているにもかかわらず、なのです。テレビパフォーマンスはTwitter指標の上昇につながることは勿論のこと、サブスクの再生回数に基づくストリーミングやYouTube等の再生回数に基づく動画再生といった接触指標群が伸びる傾向にあるのですが、デジタル未解禁もしくは動画がショートバージョンであればテレビ効果に期待することは難しいと言えます。

 

さて、上記表でも記載されていますが、前週首位を獲得したTWICE「Fanfare」はトップ10をキープするも7位にダウンしました。

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日本オリジナル曲のシングルCDリリースは1年ぶり。昨夏2週連続でリリースしたシングルのCDセールス加算2週目におけるポイント前週比は「HAPPY HAPPY」が24.2%、「Breakthrough」が23.7%。一方「Fanfare」は32.2%となり、幾分改善されていることが解ります。その一方で、「Fanfare」と同じく先月初のHot 100入りを果たした韓国語曲の「MORE & MORE」をみると。

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同名EPがアルバムチャートに初登場した6月15日付で3位にランクインした「MORE & MORE」は、翌週のポイント前週比が77.9%。以降は1週を除きポイントが前週割れを起こすものの8割を下回ることはありません。「MORE & MORE」の緩やかな下降を踏まれるに、ともすれば今後数週のうちに「Fanfare」と「MORE & MORE」が逆転する可能性は十分に有り得そうです。

 

TWICEのみならず、K-Popアクトの日本オリジナル曲と韓国語曲とではチャートアクションが大きく異なることは以前から弊ブログで述べてきました。前者はシングルCDセールスおよびルックアップが加算されることで瞬発力に長けている一方、持続力は後者が勝っています。以前、日本オリジナル曲の持つ歌謡曲的なメロディの落とし込み等が格好悪いという指摘をいただいたことがあるのですが、K-Popに慣れ親しんだ方からすれば曲を日本仕様にすることへの違和感が、このチャートアクションに表れているのかもしれません。

 

となれば、気になるのはTWICEの妹分として、オーディションを経てプレデビューしたNiziUの動向。

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2週前にストリーミング指標で新記録を樹立したミニアルバムの表題曲は登場3週目にして4位と高位置をキープ。シングルCD未リリースながらポイント前週比は57.9→85.2%と推移しています。この数字を踏まえれば、「Make you happy」が日本オリジナル曲と韓国語曲どちらのチャートアクション(ポイント前週比)を辿るかは断言できませんが、しかし順調に推移しつつあるだろうというのが私見です。

オーディションで審査を担当したパク・ジニョン自身がペンを執ったNiziU「Make you happy」のヒットは、そのオーディションの注目度の高さにあるということは以前記載しました。

しかしながら人気の理由は、【K-Popアクトの韓国語曲の要素が強い】ことにもあるでしょう。「Make you happy」はストリーミングおよび動画再生指標で共に3週続けて3位以内に入り、当初は所有指標の高さも貢献していましたが徐々に、TWICE等の韓国語曲同様に【所有<接触指標】というチャートアクションを辿るようになっています。

 

このNiziUの動向から読み取れるものとは何でしょう。あくまで私見と強く前置きして書くならば、K-PopアクトはJ-Pop要素の強い日本オリジナル曲を出す必要性が低いのではないかと思うのです。レコード会社等が利益を得るべくシングルCDを用意することは理解できますが、ならば韓国語曲の日本語バージョンをシングルCD表題曲に据えたり、韓国でリリースされているアルバムを国内盤として用意するのもひとつの手段ではないでしょうか。J-Pop的なアプローチで生まれた曲が日本でヒットするという概念は、チャートアクションを見る限り成り立たなくなっているものと考えています。

アメリカの最新ソングスチャートを毎週追いかける理由…日本のチャートの今後の傾向が先取りできるのです

このブログでは毎週、ビルボードジャパンソングスチャートと共に米ビルボードソングスチャートの最新動向を取り上げています。日本時間の火曜早朝(現地時間の月曜)に発表される米ビルボードソングスチャート速報はビルボードジャパンでも昼前後に記事になるのですが、勝手ながらこちらでも翻訳し、いち早く紹介しています。

昨年末に亡くなったジュース・ワールドがアルバムチャートを制した勢いがソングスチャートトップ10の半数占拠へと波及した昨日のチャート。この状況はある種イレギュラーではありますが、しかしこのチャートの動きも自然であり、且つ日本でも同種の動きが出てきています。アメリカの最新チャートを追いかけていくのは実に意義深いことなのです。というわけで、アメリカの最新チャートを追いかける理由、そして見えてくるものについて3点、取り上げようと思います。

 

アメリカの最新チャートを追いかけていくと見えてくるもの、最初は日本における新しいヒットの形をいち早く知ることができるということ。コロナ禍で自粛期間が増えたことでネット視聴時間が増え、TikTokYouTube発のヒットが増えたという日本の動向については弊ブログにて幾度となく取り上げています。

YOASOBI「夜に駆ける」やyama「春を告げる」、最近ではTani Yuuki「Myra」等がチャートを賑わせ、「Myra」同様にデジタルディストリビューションサービスのTuneCore Japanからリリースした瑛人「香水」はビルボードジャパンソングスチャートを制しました。

「香水」を例に取り上げるならば、歌ってみた等各種動画によるバズの発生、そして瑛人さんがレコード会社や芸能事務所に所属していないこと…ここから想像されるのは、昨年米チャートで19週1位となり最長記録を更新したリル・ナズ・X「Old Town Road」。後にカントリー歌手のビリー・レイ・サイラスをフィーチャーしてさらなる大ヒットとなったこの曲ですが、初の1位獲得時は単独クレジットでした(オリジナルバージョンより客演参加版がよりストリーミングやラジオ等で支持されれば、楽曲のクレジットは客演参加版になります)。

 「Old Town Road」の大ヒットから1年、新型コロナウイルスにより新曲のリリースが控えられたことでこのようなヒットの形が目立ったという見方もありますが、日本のチャートには確実に動画の力やインディペンデントでも活躍できる環境が浸透しているのです。

また、最新の米ビルボードソングスチャートではジュース・ワールドがトップ10の半数を占め、51位までに17曲がランクインしています。これはアルバム『Legends Never Die』がサブスク等ストリーミングで多く聴かれたことによるもの。

アルバムがサブスクで大量に聴取されたことでソングスチャートに波及するケースは2年前のドレイク『Scorpion』における7曲トップ10入りに代表されるようにここ数年で目立ってきていますが、この動きも日本で少しずつ登場。昨年2月25日付、アルバム初登場のタイミングでONE OK ROCKあいみょんさんがソングスチャートに大量エントリーを果たしたことも特筆すべき点ですが(あいみょん、ONE OK ROCKから見えてくるストリーミング"同時解禁"の重要性…2月25日付ビルボードジャパンソングスチャートをチェック (2019年2月21日付)参照)、最近ではNiziUのプレデビューミニアルバム『Make you happy』から表題曲がストリーミング再生回数で新記録を達成したほか、収録された4曲すべてがソングスチャートで20位以内に登場しています。

NiziUの場合はCD未リリースのためストリーミングでの聴取がより顕著になったと言えるかもしれません。CD未リリースは海外では結構みられるようになっており、この動きもまたアメリカのそれをなぞっていると捉えてよいでしょう。

 

アメリカのチャートを毎週追いかけていくと見えてくるもの、2つ目は日本における新たな洋楽曲の流行をいち早く知ることができるということ。先にTikTok発のヒットの形について提示しましたが、そのTikTokの公式チャートをみると面白いことが解ります。

先週金曜に更新された最新のTikTokソングスチャートはこちら。

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先述したTani Yuuki「Myra」が強さを発揮する一方、洋楽(K-Popにおける韓国語曲も含む)は実に10曲以上がランクインし3分の1以上を占拠。ビルボードジャパンソングスチャートで洋楽がトップ10入りすること自体が珍しい一方で、この占有率の高さには驚かされます。そしてここには、最新の米ビルボードソングスチャートで6週目の首位を獲得したダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」が含まれているのです。

とはいえこの「Rockstar」には先月の段階で『TikTok上でダンスムーブメントができあがる』という指摘もあり、また先週まで米でトップ10入りしていたリル・モジー「Blueberry Faygo」等も同様にTikTok発のヒットといえます。おそらくは日本で、米ビルボードソングスチャートに関係なくTikTokで使われているから(日本でも)使うという流れがあるのでしょう。しかし使用や視聴していくうちにその曲がユーザーに沁み込み、いつしか動画を離れサブスク等で聴くようになりTikTokを超えたヒットに波及する可能性もあるのではないでしょうか。TikTokとの関連性も含め、次に日本でブレイクするかもしれない(そして海外では既に大ヒットしている)洋楽をいち早くチェックできるというのも、米ビルボードソングスチャートを追いかける理由のひとつです。

 

アメリカのチャートを毎週追いかけていくと見えてくるもの、最後は日本で今後人気になるであろうジャンルを察知できるということ。最新の米ビルボードソングスチャートではポップスに該当する曲がトップ10から外れ、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」を除きヒップホップが寡占状態となっています。しかし、たとえばジュース・ワールドはロックミュージックにも影響を受けたエモ・ラップというジャンルを代表するラッパーであり、今週2位に初登場を果たした「Come & Go」は、共演したマシュメロの影響もあってロックのみならずダンスミュージックの要素も多く含んでいます。

一方で唯一ヒップホップ以外のトップ10入りとなったザ・ウィークエンド「Blinding Lights」も、純粋なR&Bというよりはa-ha「Take On Me」を想起させるニューウェイヴの影響が大きく、特にラジオエアプレイで強く支持されるのはこの曲がリスナーのノスタルジーを掻き立てるからではないかと思うのです。さらに、今年史上最長となる39週トップ10入りを記録したポスト・マローン「Circles」は、ヒップホップというよりは完全な歌モノとなっています。

日本ではヒップホップのチャート占有率や売上が他国に比べて低いと言えますが、たとえばビルボードジャパンソングスチャートで最高20位を記録したRin音「snow jam」は、ヒップホップながらメロディラインがはっきりした曲。

このヒップホップの歌モノという傾向等ひとつのジャンルに括れない曲は、たとえばYouTubeが当たり前になった2010年代以降にデビューした歌手にとっては自然に紡ぎ出されるものとだと考えますが、米ではいち早くこのような曲のジャンルレス化が顕著になっているものと考えます。そして同種の現象が日本でも起きていくはずです。

 

 

これら3点が、毎週最新の米ビルボードソングスチャートを追いかける自分なりの理由です。無論、ただ純粋にチャートアクションが好きだったり、早起きするとちょうど米ビルボードソングスチャートが発表されていたということも理由にはなるのですが、ビルボードジャパンソングスチャートを分析する際の参考になっていることは間違いありません。是非とも米ビルボードの速報を参照しつつ、チャート分析の血肉にすることをお勧めします。

ジュース・ワールドがトップ10の半数を占拠…7月25日付米ビルボードソングスチャートをチェック

ビルボードのソングスチャートをチェック。現地時間の7月20日月曜に発表された7月25日付最新ソングスチャート、ダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」が通算6週目の首位を獲得、またジュース・ワールドがトップ10内の半数を占めました。

今週はその勢いの凄まじさから、ツイートに用いられた写真は首位のダベイビーではなくジュース・ワールドとなっています。

昨年12月に21歳の若さで亡くなったジュース・ワールド、遺作となる『Legends Never Die』は昨日発表された7月25日付米ビルボードアルバムチャートで今年最高のユニット数にて首位を獲得し、ソングスチャートへの大量エントリーが見込まれていました。その点については昨日紹介しています。

そして蓋を開けてみると、『Legends Never Die』からは17曲が100位以内、それも51位までに登場。トップ10には5曲が入った形です。

最も高い順位を獲得したのはマシュメロとの「Come & Go」(2位)でした。

トップ10入りした5曲のうち、ホールジーとの「Life's A Mess」(前週の74位から9位に上昇)以外は全て初登場となり、2018年7月14日付でドレイクが、同年10月13日付でリル・ウェインが達成したトップ10内4曲初登場という最高記録に並びました。またトップ10内の5曲エントリーは、ドレイクの先述した日付における7曲に次いで史上2位タイ。1964年4月4日および11日付でザ・ビートルズが成し遂げた記録に並んでいます。

ジュース・ワールドのトップ10入りは今回で計8曲となり、「Come & Go」は最初のヒットとなった「Lucid Dreams」と並ぶ2位に達しています。その「Come & Go」で共演したマシュメロにとっては、10位の「Hate The Other Side」も含めトップ10入りが3曲となり、また「Life's A Mess」のホールジーは6曲目のトップ10入り。「Hate The Other Side」で客演したポロ・Gおよびザ・キッド・ラロイは今回が初のトップ10入りとなっています。

昨日も書いたように、今回のジュース・ワールドのヒットはストリーミングに因るものが大きく、アルバムチャートではストリーミング数のアルバム換算分が今年最多且つ史上4番目の大きさに、そして「Come & Go」はストリーミング指標を制しています。「Come & Go」は3640万を獲得し、同指標2位のダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」が獲得した3900万には敗れているように見えるかもしれませんが、この数値はストリーミングの中身(有償と無償、動画等)に対してそれぞれウェイト付けが行われる前のものであり、ウェイト付けされた後は数値と順位が異なるのです。なお「Come & Go」のダウンロードは12000となり同指標2位に登場しています。

 

ストリーミング指標では2位にダウンしながらも、ダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」は4週連続、通算6週目の首位を獲得。

先述したようにストリーミングは3900万で同指標2位となりましたが前週比8%ダウン、またダウンロードも同16%ダウンとなる11000(同指標3位)となり、デジタル2指標がやや大きく落ち込んでいます。他方ラジオエアプレイは前週比9%アップの5900万を獲得し同指標3位に上昇しています。

そのラジオエアプレイを制したのはザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(総合4位)で、前週比1%ダウンながら7640万を獲得し今週で15週連続同指標を制覇。1990年12月にはじまったラジオエアプレイチャートでは前週の段階で首位獲得週数が史上5位タイとなりましたが、今週は単独5位に躍り出ています。

 

最新のトップ10はこちら。

 
 
 
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#Hot100 (chart dated July 25, 2020)

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[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) ダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」

2位 (初登場) ジュース・ワールド × マシュメロ「Come & Go」

3位 (3位) ジャック・ハーロウ feat. ダベイビー、トリー・レーンズ & リル・ウェイン「Whats Poppin」

4位 (2位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

5位 (初登場) ジュース・ワールド「Wishing Well」

6位 (4位) ミーガン・ジー・スタリオン feat. ビヨンセ「Savage」

7位 (初登場) ジュース・ワールド「Conversations」

8位 (5位) セイント・ジョン「Roses」 

9位 (74位) ジュース・ワールド × ホールジー「Life's A Mess」

10位 (初登場) ジュース・ワールド & マシュメロ feat. ポロ・G & ザ・キッド・ラロイ「Hate The Other Side」 

次週はジュース・ワールドが何曲トップ10にとどまるか、何曲がカムバックを果たすかに注目すると共に、17日に解禁されたDJキャレドとドレイクによるタッグ2曲の動向も気になります。特に「Popstar」はリリース日の米Spotifyデイリーチャートを制しましたが、翌々日には早くも4位へ後退しています。

ジュース・ワールドの遺作『Legends Never Die』が米アルバムチャートを制覇、ソングスチャートへの波及の可能性を考える

ジュース・ワールドの遺作となるアルバム『Legends Never Die』が、日本時間で今朝発表された7月25日付米ビルボードアルバムチャートを制しました。初動ユニット数は今年最高となる497000ユニット。グッズバンドルの効果もあり209000ものアルバムセールスを獲得したのも大きいですが、ストリーミング数のアルバム換算分が283000ユニット(4億2263万回再生)となり今年最高、歴代4位となったことが今年最高のユニット数に至った要因と言えます。

ジュース・ワールドはエモ・ラップというジャンルを代表するラッパー。『ロックミュージックにも影響を受けながら厭世感や内省的な感情をラップする』(BAD HOPに続くスターは現れるか? 渡辺志保が注目の若手ヒップホップクルーを解説 - Real Sound(2018年10月12日付)より)というエモ・ラップでは他にも、XXXテンタシオン(エックスエックスエックステンタシオンとも表記)やリル・ピープなどが有名ですが、スティング「Shape Of My Heart」をサンプリングした「Lucid Dreams」(2018)が米ビルボードソングスチャートで2位を獲得し、一躍時の人となったジュース・ワールドが最も知られているのではないでしょうか。しかしながら彼は昨年12月、不慮のオーバードーズにより21歳という若さでこの世を去りました。彼を失った悲しみは、昨年12月21日付の米ビルボードソングスチャートに「Lucid Dreams」が8位再登場を果たしたことにも、その大きさが表れています。

ジュース・ワールドの遺族は『未公開の音楽や、彼が情熱を傾けて制作していた他のプロジェクトを公開することを通して、ジュースの才能や彼の魂、彼がファンのみなさんに対して感じていた愛情を祝福する予定です』(上記記事より)と語っていましたが、それが形となったのが『Legends Never Die』です。

ビルボードアルバムチャートを制したことで、明日発表される同ソングスチャートにも大量エントリーを果たすことが見込まれます。米ビルボードのアルバムチャートは曲単位の購入分やサブスク・YouTubeの再生回数がユニット数(アルバム換算分)として計算されますが、これらはソングスチャートにも影響を与えます。7月25日付米ビルボードソングスチャートが明日発表されるのを前に、米Spotifyデイリーチャートの動向からジュース・ワールドの大量エントリーの可能性を探ってみましょう。

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(7月10~16日分が7月25日付米ビルボードソングスチャートにおけるストリーミング指標に反映されます。)

デジタル音楽ジャーナリストのジェイ・コウガミさんによると、『Spotifyなど音楽ストリーミングは30秒以上の再生時間を「1再生」とカウント』し、『30秒未満でスキップされた曲は「ゼロ再生」となる』ため、21秒の「Get Through It (Interlude)」はカウントされない模様です(『』内は音楽ストリーミングの成功を左右する「スキップレート」に、アーティストや音楽業界はどう向き合うべきか | All Digital Music(2019年3月25日付)より)。ゆえにこの曲を除く20曲がSpotifyに登場、解禁日となった7月10日には先行4曲を含む20曲が22位までにランクインを果たしており、この勢いがアルバムの再生回数4億2263万回(ユニット換算分283000)に至った理由と言えます。ゆえに前週アルバムチャートを制し、ソングスチャートにも収録曲全てが100位以内にランクインを果たしたポップ・スモークに次ぐ大量エントリーが見込まれるのです。しかもトップ10内の半分近くがジュース・ワールドで占められるのではという予想もみられます。

一方で明日発表のソングスチャートではポップ・スモークの大量ランクダウンが見込まれており、次週はジュース・ワールドも同様の動きをたどるでしょう。しかしながらSpotifyデイリーチャートではホールジーとの「Life's A Mess」、マシュメロとの「Come & Go」をはじめ5曲が1週間トップ10入りし続けています。キープした曲の中にはこの1週間のうちにミュージックビデオを公開したものもあり、興味を惹き続けるためのスケジュールが組まれていることが解ります。これらが最新ソングスチャートのみならず次週にも勢いが波及するだろうことを考えれば、米ビルボードソングスチャートで2週続けてジュース・ワールドの曲が複数トップ10入りを果たす可能性もありそうです。

ジュース・ワールドの勢いの凄まじさに触れ、あらためて彼の存在の大きさを思い知らされます。そして下記noteで音楽ジャーナリストの柴那典さんが述べているように、XXXテンタシオンやリル・ピープ、ジュース・ワールドの相次ぐ訃報がエモラップ自体の終焉に至ってしまうのではと思うと、複雑な思いに駆られます。 

「Wishing Well」のミュージックビデオで表現されているのは、薬物依存の苦しみ。ジュース・ワールドの遺族はこのビデオ、そして彼の音楽を通じて、これ以上の被害者が出ないことを願っているのだと思うのです。『Legends Never Die』がその一助になってほしいと切に願います。