イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

B・スレイド、ゴスペルメドレーをリリースへ

ゴスペルの名曲のひとつに、リチャード・スモールウッドによる「Total Praise」があります。ドラマチックな展開、力強くはじまり華麗に着地するサビのメロディ、ハーモニーの美しさ等で多くの方に愛され、自身も以前所属したゴスペルクワイアで歌っていた曲です。

「Total Praise」およびリチャード・スモールウッドについては、下記のブログにて詳細が記されています。勝手ながら紹介させていただきます。

Gospel Soup 〜小耳にゴスペル〜 ゴスペルブログ:名曲 Total Praise徹底解剖

 

この、クワイア(コーラスグループ)のイメージが強いと思しき作品を、たった独りで歌い上げ、魅了させてくれる人がいます。それがトーネイというゴスペル歌手なのです。

ゴスペル界では異端とされたトーネイは上記パフォーマンスの翌年、B・スレイドと改名しゴスペル外での活動をスタートしました(その辺りについてはbmr、もしくは(bmrを引用しつつ)弊ブログにて記載しています)。その彼のトーネイ時代の作品のひとつに、「Make Me Over」という名スロウが。

メジャー時代に放ったこの曲は、後にゴスペルの定番コンピレーションアルバム『WOW Gospel 2005』にも収録。彼の唯一無二の歌声や歌ヂカラはいい意味で癖がありすぎるため、さすがに他のクワイアではカバーしにくいかもしれませんが、ドラマチックで美しい曲です。

 

前置きが長くなりましたが…実はこれら、「Total Praise」と「Make Me Over」がメドレーの形で、今年リリースされるクリスマスアルバムに収録されることが判明。しかも歌っているのはゴスペル外で活動を続けるB・スレイド…つまり元トーネイなのです。

リンク先の動画がなぜか見られないのが残念ですが…(日本では視聴不可?)。収録されるアルバムは11月13日発売予定で、米iTunes Storeでは既に配信がスタートしています。

コチラで30秒出来るのですが…声の超絶技巧っぷりにさらに磨きがかかっています。「Total Praise」もこの勢いで歌われるのかは解りかねますが、聴かせてくれることに間違いないでしょう。

 

このアルバムは、ジャケットからも解るとおりアリシア・キーズやブランデー、タイリースなどが"ウリ"になっているとは思うのですが、アルバムの最後にB・スレイドを据え、それも彼にゴスペルナンバーを用意させたことに、もしかしたらアルバムスタッフはB・スレイドのゴスペル復帰を望んでいるのでは?と勘繰ったり(B・スレイドとしてゴスペル作をリリースしていたならば自分の勘違いですが)。曲が正当に評価され、この流れでB・スレイドがゴスペル界にも本格復帰し、B・スレイド名義でのゴスペルアルバムを用意してくれたなら手放しで歓迎したいですね。