イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

星野源『YELLOW DANCER』の影響源は他にも

星野源さんが今月リリースしたアルバム『YELLOW DANCER』が非常に評判高く、売上も発売週に10万枚を突破しています。J-Popとブラックミュージックがあまりに自然に融合したこの作品、ラジオ番組で紹介された書き起こしを読むとその融合っぷりがよく解ります。

一昨日23時放送の『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』(TBSラジオ)の文字起こしがアップされたのは昨日の昼頃。

核心に触れたインタビュー、そして”スーパースケベ”な歌詞の内容(この歌詞にもブラックミュージックとの融合が)も素晴らしく、また文字起こしされた方の尋常ではない速さでの仕事っぷりには本当に頭が下がります。

 

アルバム『YELLOW DANCER』の影響源となったブラックミュージックは、星野源さんの憧れであるマイケルをはじめ、プリンス、アース、ディアンジェロ…等。加えて、個人的には以下の曲も影響を与えたのではないかと思い(周囲の話を見聞きして気付いたところも)、ここに挙げさせていただきます。

 

 

星野源「桜の森」(2014)

曲の音声は途中からであり、且つイントロの部分を聴くことは出来ませんが、ストリングスが印象的なそのイントロについて言及しているツイートがありました。たしかに影響源にあたるのかも、と納得。

・Breakbot「Fantasy」(2011 翌年リリースのアルバム『By Your Side』に収録)

ブレイクボットについては最新曲も弊ブログで紹介していますが(ブレイクボット、ファンキー&ブギーな新曲公開(12月6日付))、現在のディスコティークムーブメントの先陣を切るかのようなサウンド、且つブレイクボットの代表曲である「Baby I'm Yours」がSaori@destiny「OFF THE WALL」に受け継がれ(?)、その曲に星野源さんがスーパースターと仰ぐマイケル・ジャクソンへのオマージュが示されている(BreakbotとSaori@destiny、そして納得のできない引退のこと(2012年11月8日付)に動画有)…そう考えると同曲が影響源ではないかと考え、選出しました。そういえば「Fantasy」のボーカルもマイケルを想起させますね。

 

そして。

星野源「Week End」(2015)

全体に溢れる”アース愛”が素晴らしいこの曲での、ファルセットで歌われるイントロから想起したのは。

・Tuxedo「Do It」(2014 翌年リリースのアルバム『Tuxedo』に収録)

タキシードについては弊ブログで何度となく言及していますが、ブギーの要素を詰め込みCDショップやラジオ発で大ヒット、さらには向井理さんが大好きだとバラエティ番組で話したことから、知っている方も少なくないことでしょう。もしかしたら、ラジオ愛を公言する星野源さんは、自然のうちにこの曲に接していたのかもしれませんね。

 

 

今回紹介した2曲はあくまで曲の一部分から想起したものであり、またこれをもって悪い意味で類似であると非難する意図は全くありません。このエントリー冒頭で紹介したラジオの文字起こしも参照していただき(さらには別のインタビューにおいて、コンビニでよくマーク・ロンソンとブルーノ・マーズの「Uptown Funk!」を聴いた、とありました。これも今年を代表するブラックミュージックですね)、星野源さんが如何にして大好きなブラックミュージックをJ-Popに昇華させたかを確認してみることをお勧めします。