イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

マライアのクリスマスソング、自己最高位を記録

21年の時を経て、記録更新。

1994年にリリースされた、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が今週18位まで上昇し、最高位を更新した。リリースした当初は、エアプレイ・チャートのみのランクインで、TOP40入りすらしなかったものの、クリスマスの定番ソングとして殿堂入りし、年々その人気と売上は上昇、今年はリリース20年目にして、ついにTOP20入りを果たした。

米ビルボード・シングル・チャート1位、2位に停滞中のアデル&ジャスティン・ビーバー、来週は首位交代なるか? | Daily News | Billboard JAPAN(12月23日付)より

最新1月2日付の米ビルボードシングルチャートはコチラ。この曲のチャート動向については以前も触れていました(マライアのあのクリスマスソングが最高位を狙える予感(12月9日付)をご参照ください)。

アメリカでは以前、アルバム売上への反映を目的に、アルバム収録曲がシングルCD化されないことが多く発生していましたが、米ビルボードはそれを考慮し、それらの曲もランクイン出来るよう90年代後半に変更しています。それゆえ発表当時は未ランクインだったというわけです。仮に1994年にランクイン出来るシステムだったならばトップ10入りしたのかもしれませんが、それはあくまで仮定の話。今のシステム上で自己最高位というのは、ラジオエアプレイのみならず配信やストリーミング等も”クリスマス(ホリデー)シーズンにはマライアのあの曲が聴きたい”という市井の感覚が反映された結果の賜物でしょうし、その感覚が如実に反映されるチャートはまさに時代を如実に反映する鑑と言えるでしょう。

 

そしてこのチャート動向は日本においても。ビルボード・ジャパン最新チャートでこの曲は前週から5ランクアップし、29位に上昇しています。

12月28日付 Billboard Japan Hot 100 | Charts | Billboard JAPAN

この曲のみならず、山下達郎「クリスマス・イブ」が44位に初登場(CDセールスチャートのオリコンでは最新チャートで39位に上昇し、30年連続で100位以内チャートインという新記録を樹立しています(【今週のオリコン】前人未到の大台達成!山下達郎「クリスマス・イブ」“30年連続”TOP100入り|M-ON! Press(12月22日付)より)、ワム!Last Christmas」が34ランクアップの49位、BoA「メリクリ」が10ランクアップの56位というように、定番曲が上昇中(BoAさんの場合は15周年版として再リリース。またチャート上では一旦下がってまた浮上という形。詳細は日本でもクリスマスソングが上昇中、そのきっかけは(12月10日付)をご参照ください)。これらの曲は永く支持され、この時期メディアでもよく流れていますが、先述したように配信やストリーミング等で買ったり聴いたりする人が多いゆえのランクインであり、やはり複合指標で構成されるビルボード・ジャパンのチャートが市井のトレンドを捉えている、と実感させられます。