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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、ドレイクがあまりにも強すぎる

ビルボードシングルチャートを定点観測。

 

日本時間の火曜早朝に発表された、7月23日付最新チャート。ドレイク feat. ウィズキッド&カイラ「One Dance」が通算9週目、8週連続となる1位を獲得しました。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

 

ドレイクは同日付アルバムチャートにおいてブリンク 182に首位の座を譲ったことから、シングル・アルバム同時制覇連続週数は7週でストップ。マイケル・ジャクソンを超えることが出来ませんでした。ちなみに同時制覇連続週数記録の歴代記録は先週のブログに記載しています。

 

ドレイク、もしかしたら来週のアルバムチャートでは再び1位を獲るのではないかと睨んでいます。彼の強みはストリーミングの強さ。アルバムチャートにおいてブリンク 182が2週目のセールスを堅持出来ず、また次週に強力作の初登場がなければ、ストリーミング再生回数(1,500再生イコール1枚のセールスとカウント)が実売数の倍以上を誇るアルバム『Views』の次週での1位返り咲きの可能性は高く、連続ではなくとも同時制覇週数を伸ばす可能性があるでしょう。ストリーミングは実売と異なり極端に落ちる指標ではないため、そう予想しています。

 

シングルチャートに話を戻すと、先週に続き新たなトップ10入りはなく台風の目となるような存在はありませんが、デザイナー「Panda」がトップ5から陥落し、カルヴィン・ハリス feat. リアーナ「This Is What You Came For」とシーア feat. ショーン・ポール「Cheap Thrills」が1ランクずつ上昇の4位と5位に。特に「Cheap...」はラジオエアプレイでの勢いが凄まじく、5種連続の”グレイテストゲイナー”を記録。このグレイテストゲイナーとは『エアプレイがその週でもっともよく伸びた曲』に与えられるもので(『』内は8 Billboard関連用語集 - Chart Maniacsより。勝手ながら引用させていただきました。問題があれば削除させていただきます)、5週連続という記録はテイラー・スウィフト「Blank Space」(2014)と並ぶ記録(※追記(7月19日) 最長記録ではありませんでしたので”最長記録”→”記録”へ訂正させていただきます)。「Blank…」が首位を獲得したことを踏まえれば、もしかしたらこの曲が台風の目に成る可能性もあります。

 

とはいえドレイクの「One Dance」は未だ勢いが衰えておらず、長期政権が続く可能性は大きい模様。特に定額制音楽配信サービス(サブスクリプションサービス)に基づくオンデマンドソングスストリーミングチャートでは12週目の1位となり、マックルモア&ライアン・ルイス「Thrift Shop」の13週に次ぐ歴代2位の記録に。ストリーミングを制するものがチャートを制すという形に、今のチャートはなってきているのかもしれません。

その「One Dance」、客演参加したリアーナ「Work」と並ぶ9週目の1位を獲得しました。2016年度のビルボードチャートは昨年12月2日付からはじまり今週が34週目...つまりは今年度において現段階でその半分以上をドレイクが占領している形になるのです。2016年度の首位獲得曲は下記に紹介されていますので参照してください(なお2015年12月のチャートはすべてアデル「Hello」が制しています)。

あまりにも強すぎるドレイクの首位の座を誰が引きずり下ろすのか、いやドレイクが首位をどこまで守り切るのか、注目していきましょう。