イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、「Closer」完全勝利、そして新たなライバル登場

ビルボードシングルチャートを定点観測。日本時間の火曜早朝に発表された、10月15日付最新チャート。ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」は連続首位記録を7週に伸ばし、そしてザ・ウィークエンドとダフト・パンクのコラボ作が大きくジャンプアップし3位につけました。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

 

「Closer」はデジタルダウンロードで前週比16%ダウン、ストリーミングも3%ダウンしているものの両指標で1位を獲得(さらにストリーミングのうち、定額制音楽配信サービス (サブスクリプションサービス)に基づくオンデマンドソングスストリーミングチャートも2%ダウンながら首位)、更にラジオエアプレイでは9%上昇し、同部門で遂に1位を獲得しました。このチャートを構成する3要素+オンデマンドソングス...の全てで同時に1位を獲得した作品はアデル「Hello」以来、そしてその前はマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」であり、「Uptown...」が2015年の年間チャートを制していることを踏まえれば、「Closer」は今週まだ登場9週目ではあるものの、今年の年間チャートでの上位入りは期待していいでしょう。

 

そして3位には、ザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンク「Starboy」が、前週の40位から大きくランクアップ。前週のチャートでは集計日の関係でデジタルダウンロードとストリーミングは1日、ラジオエアプレイは4日分のみが公開後の加算対象となっていましたが、今週はデジタルダウンロードおよびストリーミングで2位、ラジオエアプレイは16位に、と一気に上昇し総合で3位に。ザ・ウィークエンドの勢いと期待度の高さの証明といっていいでしょう。

ザ・ウィークエンドにとっては5曲目のトップ10入りで、仮に「Starboy」が首位獲得となれば「Can't Feel My Face」、「The Hills」に次ぐ3曲目の記録に。また客演名義のダフト・パンクにとってはファレル・ウィリアムスをフィーチャーした「Get Lucky」(最高2位)に次ぐ2曲目のトップ10入りとなりました。この「Starboy」は11月25日に発売されるザ・ウィークエンドの同名アルバムからの先行曲。同じくアルバムに収録される予定の「False Alarm」共々、10月1日放送の『サタデー・ナイト・ライブ』で披露しており、次週のチャートでは各指標が更に伸びていくものと思われます。「Closer」にとって、現在の最大の敵は「Starboy」になるかもしれません。

 

トップ10圏外をみると、現在活動休止中のワン・ダイレクションのメンバー、ナイル・ホーランの初のソロシングル「This Town」が63位に初登場。元ワン・ダイレクションのゼイン(・マリク)が初登場1位を獲得したときとの勢いの差を感じてしまうかもしれませんが、「This Town」のリリース日は先述した「Starboy」のちょうど1週間後...つまりデジタルダウンロードとストリーミングは1日、ラジオエアプレイは4日分のみが加算対象なのです。それでもデジタルダウンロードで48,000を売り上げるのは立派ではないかと。

次週、10月22日付のチャートアクションに注目しましょう。