イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

もしも日本版グラミー賞があったなら…主要部門ノミネーションをシュミレートしてみる

西野カナさん、おめでとうございます。

 

 

結局、『輝く!日本レコード大賞』(以下レコ大)は、今秋報じられた疑惑を自ら晴らすことはありませんでした(ただし選ばれた人を責めるのは違うと思います)。が、同時にいやそれ以上に、それを元にした誹謗中傷が多くて辟易したことは以前触れたとおりです。優秀作品賞のラインアップを見るに、レコ大の良い意味での変化も見出すことは出来ましたが、双方(レコ大自体、そしてレコ大に誹謗中傷しか出来ない者自体)が変わらないと、日本の音楽業界に未来はないと思います。

 

レコ大においては放送局の定期的な変更や放送時期の変更によって、買収問題は発生しにくくなると思いますが、”日本の音楽業界の未来”という点においては、シングルCDセールスのみにこだわらない姿勢、そしてたとえば日本版グラミー賞の創設が必要になるように思うのです。前者は既に今年の優秀作品賞一覧を見るに叶えられているように思いますが、”社会的にヒットした曲”、”曲そのものが純粋に優れているもの”、”最も優れたアルバム”、”最も優れた新人”という主要4部門を(分けて)確立したほうがより説得力ある気がしますし、その賞が本場アメリカのお墨付きをもらえたならば、日本の音楽がグローバル化しやすい(世界に伝わり、新たな市場開拓を行いやすい)という意味においてもプラスではないかと考えます。

 

 

昨日は私的邦楽ベストを掲載した際、日本版グラミー賞云々と言及したのですが、日をおいて少し客観的になって、実際に日本版グラミー賞があるならばどんなラインアップになるだろうか…を仮定してノミネーションを考え、載せてみることにしました。あくまでも仮定ですので、”これが入っていない”というクレーム等はご遠慮ください。

○日本版グラミー賞 主要4部門ノミネート一覧

 ・対象:2015年12月~2016年11月発売の作品より選出

     (なお、米グラミー賞は2015年10月からの一年間)

 ・新人賞(Best New Artist)についてはメジャーデビューしてからシングル3枚以上、もしくはアルバム1枚以上リリースした歌手が対象(だが、その限りではない)

 

Record Of The Year (最優秀レコード賞)

宇多田ヒカル花束を君に

・浦島太郎(桐谷健太)「海の声

欅坂46サイレントマジョリティー」

星野源「恋」

RADWIMPS前前前世(movie ver.)」

 

Song Of The Year (最優秀楽曲賞)

宇多田ヒカル花束を君に

AKB48365日の紙飛行機

Suchmos「STAY TUNE」

星野源「恋」

RADWIMPS前前前世(movie ver.)」

 

Album Of The Year (最優秀アルバム賞)

宇多田ヒカル「Fantôme」

スピッツ「醒めない」

・BABYMETAL「METAL RESISTANCE」

星野源「YELLOW DANCER」

RADWIMPS人間開花

 

Best New Artist (最優秀新人賞)

岡崎体育

欅坂46

・JY

D.A.N.

・METAFIVE

ビルボードジャパンの年間チャート(特に最優秀楽曲賞においてはラジオエアプレイも強く加味)、タワーレコードのフリーペーパー『bounce』に掲載された”OPUS OF THE YEAR”、最優秀レコード賞においては曲の浸透度とも関連するカラオケランキングなどを参考に、努めて客観視はしながらも独断に選出。ちなみにアルバムにおいては、他のメディア(特に音楽雑誌)において質に基づくランキングが記載されているはずですが、インターネットに登場していないので参考には出来ませんでした。音楽雑誌を売りたいがためのネット未掲載というのは解らなくはないものの、国内はおろか海外にも音楽が伝わらず…というのは機会損失ではないかと思うんですよね。海外メディアではこんなにランキングが公表されているわけですから。

今年の音楽賞の軸は宇多田ヒカルさん、星野源さんそしてRADWIMPS(サントラ含む)であることは間違いないでしょう。そこにシングルCDセールスと共に他指標の高さも相俟って一気にブレイクした欅坂46や、auCMソングに起用されDAMおよびJOYSOUND双方の年間カラオケランキングを制した「海の声」も入ってくる混戦となるでしょう。曲の格好良さで年末にホンダヴェゼルのCMソングに起用されたSuchmos「STAY TUNE」は「MINT」共々高いラジオエアプレイを誇りその曲の好さが証明された形ゆえ選出…といったところでしょうか。とにかく絞りきれないのでこのあたりで。

 

 

仮にレコ大が納得いかないのであれば、何が原因なのか?どうすれば解決出来るか?を自問自答して、どうしてもダメだと思うなら触れないのが最善です。ダメだと思うものを虐げる気持ちで祭り上げようとする人が多いのが炎上だと思うのですが、でもその執着心を持ち続けることは体力的にも精神的にも、そして時間もロスしている気がして勿体無いなあと。少しでも変わって欲しいと願うならば罵倒ではなく提案提言で…そのほうが相手は聞く耳を持ってくれる可能性が俄然高まります。そのスタンスで今回このようなエントリーを記載した次第です。

 

 

 

というわけで、今年1年ありがとうございました。ブログは昨日を持って丸2年間、1日も途切れず更新出来ました。ラジオも【人間交差点フェス】参加日を除き全てに参加。自分にとって自信になった気がします。かなり真面目な内容多くもう少し軽くなれたならと思いますが…来年もよろしくお願いいたします。