イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

大袈裟な表現は不信を招きかねない~Mステ、ブルーノ・マーズ出演時の違和感

今回のエントリーについては、ともすれば昨日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系 金曜20時 以下"Mステ")を観て感動した方からすれば空気読めと言われるかもしれませんが、それでも違和感が拭えなかったので指摘させていただきます。

 

昨日のブルーノ・マーズのステージは素晴らしかったです。が。

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右上のテロップ、【ビルボードランキング11週首位】という文言に疑問を抱き、歌唱後まもなくは集中出来ませんでした。弊ブログで毎週米ビルボードシングルチャートの速報を紹介していますが最高は4位(とはいえ現在まで14週連続トップ10入りというのは立派な成績なのですが)。

で、調べてみたら11週連続の理由が判明。

11週目にわたりBillboard JAPAN洋楽チャート“Hot Overseas”の首位をマークしていたブルーノ・マーズの「24K・マジック」を下し、エド・シーランの新曲「シェイプ・オブ・ユー」が初登場1位となった。

【ビルボード】エド・シーラン、待望の新曲が洋楽チャート初登場1位に | Daily News | Billboard JAPAN(1月18日付)より

 最新1月23日付のビルボードジャパン"Hot Overseas"チャートはこちら。なるほどこれがテロップの理由なのでしょうが、しかしながらこれを見た方の多くは本場アメリカのチャートを制したと勘違いするのではないかと。もしくは(最近Mステで紹介されている)ビルボードジャパンの総合シングルチャート(Hot 100)で首位を獲得したしたと思うかもしれませんが、いずれにせよ間違いなわけで、あたかも米シングルチャートを制したかのような表現は誤解を招きかねません。

 

こういう、一部正しいのだけれどミスリードを生みやすい表現はメディアで多用されている気がします。こういうやり方は、メディア自身の信用を自らの手で逸する可能性もあるでしょうし、視聴者の中にはもしかしたら、「24K Magic」が米チャートを制していないと知った際にMステではなくブルーノ・マーズへの不信感を招く可能性だってあるのではないかと。誰も得しないテロップの流用は避ける必要があると考えます。

 

(今回、テロップ指摘に際してキャプチャしました。問題があれば削除させていただきます。)

 

ちなみにMステは今回、ビルボードジャパンのチャートを暗に用いたわけですから、今後のシングルランキングは独自のもの(セールスをベースとしたもの)ではなくビルボードジャパンチャートを毎回紹介する形でよいのではないでしょうか。となると男性アイドルとの兼ね合いをどうするかという問題が生じるかもしれませんが。