めでたいこと、そして疑問を書き残し。
以前ここでも紹介した、新人R&Bシンガーのケヴィン・ロスによる「Long Song Away」が、最新4月1日付の米ビルボード、アダルトR&Bソングスチャートを制しました。
以前紹介した内容はこちらに。
1月下旬にはミュージックビデオも公開されています。
イナタいマーヴィン・ゲイみたいなこの曲が個人的にストライクで、更にこのツイートを見てこれはアルバム買わないと!と思った次第。
@TOWER_Soul_Rap この曲がマイケル・ジャクソン"Butterflies"にソックリな良曲なんです Kevin Ross - Don't Go (Audio) https://t.co/gl0PyP2MO1
— タワーレコードSOUL/CLUB/RAP (@TOWER_Soul_Rap) 2017年3月17日
マイケルの「Butterflies」は好事家を中心にファンが多い逸品。自分もこの曲への愛情を(異なるアプローチでですが)綴ったことがあります。
さて問題なのは、「Long Song Away」「Don't Go」も収録されるケヴィン・ロスのファーストアルバム、『The Awakening』について。彼の公式Twitterアカウントのプロフィール欄には3月24日(つまり今週金曜)発売とあり、プレオーダーのリンク先も記載されているのですが、驚いたことに日本のオンラインショップでは扱っていないところがあるのです。今朝の段階での状況を取り上げます。
「Don't Go」についてツイートしていたタワーレコードはプレオーダーを実施中。
一方、Amazonは”出品者からお求めいただけます”とあり、今の段階でAmazon自体での取扱はない模様。
そしてHMVは、”kevin ross”と検索して出て来る4件のCDがいずれも『The Awakening』ではなく、現段階で取扱なしどころかCD自体の登録がないという状況です。
正直驚きました。商品の登録がないのかそれとも延期になったのか…と思い米Amazonを確認すると、3月24日発売と記載されているのです。
実は前にも似た問題がありました。
この時は何が理由なのか完全に断定出来ないままだったのですが、後にTwitterでやり取りさせていただいた業界関係者の方から、【国内盤が出るCDに関してはその販売強化のため、日本もしくは海外のレコード会社が輸入盤を抑えることがある】というようなことを伺ったことがありました(記憶が定かではなく、ゆえに間違っていたら申し訳ありません)。それはそれで完全な納得は出来かねるものの、ない話ではないとは思うのですが。しかしながら、(こう言ってしまっては失礼なのを承知で敢えて書くならば)これまで総合ソングスチャートのトップ100にランクインしていないだろう歌手の作品が国内盤で出回るとは今のところ考えにくい気がします。そしてもう一つ、この作品がメジャーレーベルであり名門のモータウン発であることを踏まえれば、国内盤リリース無しの作品を輸入盤で取り扱ったとしてもR&Bファンによるレーベル買い等である程度のニーズはあると思うのです。にもかかわらず未だ登録していないオンラインショップがあるというのはどういうことなのでしょう。
この一件だけで判断するのは暴論かもしれませんが、もし仮にオンラインショップ側が自己の利益追求を最優先にするあまりに、取扱商品を狭めたとしたならば…そう思うと恐ろしさすら感じます。商売でありながらも、音楽文化を伝播させる役割を担っているという自負を持っていただけたならば…と願うばかりです。