#星野源ANN をお聴き頂きましてありがとうございました!本日の小堺一機さん、関根勤さんのお二人をゲストにお迎えしての放送、そして大復活を遂げた「意味ねぇCD大作戦」のコーナー最高でしたね!コサキンのお二人、鶴間さん、舘川さん本当にありがとうございました! pic.twitter.com/sPEuLOx5PZ
— 星野源 official (@gen_senden) 2017年4月18日
この春から、月曜から火曜に引っ越したばかりの『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送他 火曜25時)。スペシャルウイークと題した聴取率調査週間となる今週の放送のゲストに小堺一機さんと関根勤さん…あの"コサキン"が登場しました。水曜朝になっても番組ハッシュタグがTwitterでトレンド入りし続けており、番組の爆発力の高さを実感した次第。コサキンの衰えなさと共に、星野源さんの純粋に楽しまんという姿勢に、星野さんのラジオ愛をひたすら感じました。
この直前に起きたある出来事も含め、この1週間における星野源さんのラジオへの貢献度が実は半端ないんじゃないかと感じています。振り返ると。
① 名物番組を復活させる
この日の力の入れようは半端なく、生放送にコサキンがやってきたのみならず、『コサキンDEワァオ!』(TBSラジオ)の番組構成作家である鶴間・舘川両氏も出演。その上で番組の名物コーナー、"意味ねぇCD大作戦"を、当時の出囃子含めて復活させるというこだわりよう。番組独自の流行語もふんだんに飛び出した他、コサキンとのお別れのBGMが小堺一機「With」、そして番組締めの挨拶でおなじみだった"パッフォーン!"であったことから、コサキンのラジオで育った人たちにとっては感涙必至の内容だったと思います。
こういう名物番組の復活を、スペシャルウイークだからと斜に構えて指摘する方もいるかもしれませんが、ある種その考えは否定出来ないでしょう。逆に言えば、スペシャルウイークだからこそ聴取率獲得も目的としてこれ以上ないコンテンツを用意したのだと思います。しかしそこにいやらしさが感じられなかったのは、星野源さんがコサキンで育ったと公言しているゆえ。放送中、コサキンの影響で自身の曲の歌詞が生まれた、と本人に明かしているのです。
真面目な告白からの勝新モノマネという流れがまた面白いのですが、もしかしたらコサキンによる照れ隠しかもしれませんね。歌詞のバックボーンの面からも、星野さんが純粋にコサキン好きだということが今回の復活の原動力になったということがよく解ります。
② AM局の垣根を超える
『コサキンDEワァオ!』はTBSラジオの名物番組でした。また、星野源さんは匿名のラジオネーム"スーパースケベタイム"としてTBSラジオ『RHYMESTER宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(TBSラジオ 土曜22時 以下『タマフル』)のジングルオーディションに応募し、見事採用されています。その番組および投稿者がニッポン放送で邂逅を…というのですから面白いものです。しかも先述したように"意味ねぇCD大作戦"は完全な形で復活(CM明け後半パートの第一声が構成作家によるものというもの含め)。TBSラジオサイドは今回の出来事について喜んでいるかもしれませんし、同時に星野さんをパーソナリティに起用しなかったことや『コサキンDEワァオ!』の終了を今更ながら悔やんでいる可能性もあるでしょう。
③ テレビでラジオについて語る
星野源さんが先週土曜ゲスト出演した『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)で、『タマフル』でのジングル採用の話をしており、さらにはそのジングルが公開されていました。とはいえジングルの尺は半分にされ、記憶が確かならばジングルについての説明や『タマフル』の番組説明もされてないところに、テレビの編集方法の問題を感じてしまったのですが。
しかしながら、いくらラジオがネットとの親和性の高さゆえ関連ワードがTwitterでトレンド入りするとしても、ラジオの聴取者より遥かに多数の方が観ているテレビというメディアを介してラジオの話をすることは、視聴者に"ラジオも楽しいよ"という道標をもたらすという意味で非常に大きな意義があるのではないかと。そして今回のテレビでの紹介を当の宇多丸さんは好意的に捉えてラジオに呼び込んでいました。この点は、"スーパースケベタイム"こと星野さんがライバル局にいるにもかかわらず…という意味において、②にも通じるものがありますね。
星野源さんですが、先月には【AMとFMの垣根を超える】特番にも参加。その番組、『民放ラジオ101局特別番組 WE LOVE RADIO! 山下達郎・星野源のラジオ放談』では今週の『オールナイトニッポン』でもコサキンソングとしてお送りした「オマリーの六甲おろし」を紹介しており、自身の曲のライブ音源も含め【音楽の楽しさを伝える】ことについても貢献しているように思います。
この短期間で星野源さんがラジオに果たした役割は、ラジオをひとつにすることや好い作品を復刻するなど多岐に渡っており、これらは全体的な聴取率低下(そしてそれに基づくであろう収入減少)に悩むラジオ業界にとってひとつの光明になるのではないかと考えます。明後日TBSラジオにて『ぼんやり審議会』(4月23日19時)が放送され、そこでラジオ業界の今後がどうなるか議論されるとのことですが、この短期間での星野源さんの活躍っぷりを、他局でもいいので取り上げていただき、そこからヒントを探っていただけたならば嬉しいですね。