イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、トップ10は凪過ぎる状態に

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の6月5日月曜(日本時間の火曜早朝)に発表された、6月17日付最新チャート。先週首位に立ったルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」が4週目の首位に立ち、独走態勢に入っています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

 

なんと1位から9位までが前週と変わらずという状況の中、新たにトップ10入りを果たしたのがポスト・マローン feat. クエヴォ「Congratulations」。

昨年12月にリリースしたデビューアルバム『Stoney』収録曲。ストリーミングで7位を記録した他、デジタルダウンロードにおいてはiTunes Storeでの69セント安価販売が功を奏し(同指標で前週比13%アップ)、ポスト・マローンにとって初のトップ10入りを果たしました。彼にとってこれまでの最高位は「White Iverson」の14位。この「White Iverson」は現段階でなんと3億回以上の再生回数を記録しており、彼への注目の高さが伺えます。

両曲とも収録された『Stoney』は昨年12月に米ビルボードアルバム・チャートで6位に初登場を果たし、最新では13位にランクイン。現在までずっと25位以内に留まっているというのですから彼の高い人気が解るというもの。ちなみにアルバムにはジャスティン・ビーバー参加曲「Deja Vu」もあり、ジャスティンの客演としての人気の高さもまた解りますね。

 

 

”凪”の上位9作品をみると、やはり強いのが「Despacito」。ラジオエアプレイ以外は伸び率が10%を切ったとはいえ未だ全指標が上昇中。しかもストリーミングは6960万という驚異的な数値を叩き出しました。これは同部門が設立された2013年3月以降、歴代2位となる記録であり、バウアー「Harlem Shake」の1億300万に次ぐもの。今年度でいえばケンドリック・ラマー「Hamble.」(今週総合4位)が5月6日付で叩き出した6740万を抜いて今年最高となっています。デジタルダウンロードでは購入分の80%がジャスティン・ビーバー参加バージョン(リミックス)となっており、まさにジャスティンさまさまですね。

また、今週6位のフューチャー「Mask Off」はストリーミングで前週比13%上昇し、デジタルダウンロードでも9%アップ。ここにきての上昇は、5月25日にケンドリック・ラマー参加のリミックスが発表されたゆえ。リミックス版の存在は、オリジナルバージョンに合算されるためにチャート上の立ち位置が安定するという効果をもたらしています。

 

先週触れたジュリア・マイケルズやイマジン・ドラゴンズがトップ10入りを逃す中、以前ブログで取り上げたチャイルディッシュ・ガンビーノ「Redbone」が5ランクアップし17位に上昇してきました。ミュージックビデオが公開されたならばもっと駆け上がるかもしれません。こういう直球ファンクがチャートに登場するのって、なんだかすごく面白いですね。