イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【Diggin'】”君の名”がタイトルに付く曲プレイリスト

映画『君の名は。』のブルーレイ/DVDが今週発売されました。大ヒット映画のパッケージ化ということでCDショップ等では賑わいをみせています。また先週末発売されハードの3分の2を売り上げたと言われる『スプラトゥーン2』や明日発売される『ドラゴンクエスト』最新作も相俟って、エンタテインメント業界のこの1週間ちょっとのお祭り状態は、業界活性化という意味で嬉しい限りなのです。

 

さて、『君の名は。』の英語表記は”Your name.”。これが”Your name is...”を指すのかそれとも”What's your name?”を指すのかは受け手に委ねられる模様ですが、この日本語および英語表記から思い出した曲を思いつくままに挙げてみます、というのが今日の【Diggin'】プレイリスト。

 

 

槇原敬之「君の名前を呼んだ後に」(from『EXPLORER』(2004))

風景描写のAメロ、自身の心情に移っていく、Aメロを踏襲したBメロ、そして低音から高音へシフトしたところで”君に早く会いたいよ”と始まるサビ...なんて素敵な展開なのでしょう。個人的に、彼の曲の中でも5本の指に入るくらい大好きです。

 

・少年隊「What's your name?」(from シングル「What's your name?」(1988))

動画はこちら。夏ソングであり...言ってしまえばナンパの歌とも取れそうな歌詞。少年隊のオリジナルアルバムにも、そしてベストアルバムにも未収録というのは、ラジオ選曲担当として痛いところ。このベストアルバムを切望する旨を以前記載しているので再掲。関係者の方に届いてほしいものです。

 

CHEMISTRYYOUR NAME NEVER GONE」(from『ONE×ONE』(2004))

今年活動を再開したCHEMISTRYによる2003年のシングル(翌年のアルバムに収録)。流麗なストリングスが敷かれていますがそれを除けば音数少なめのトラックという当時流行したR&Bを踏襲したアレンジ。こういう刹那な曲世界は彼らの十八番な気がしますね。

 

・Shades「Tell Me Your Name (Clark Kent Remix)」

  (オリジナルバージョンは『Shades』(1997)収録)

1990年代、雨後の筍の如く登場したボーカルグループの中で、モータウンから登場したのがシェイズ。1996年リリースのファーストシングル「Tell Me (I'll Be Around)」(試聴はこちら)のリミックスではワールズ・フェイマス・シュープリーム・チーム「Hey DJ」を用いて大きく改変。「Hey DJ」は彼女たちのアルバムリリースと同じ年にリリースされたマライア・キャリーの全米No.1ヒット、「Honey」でも引用されるなど人気の高い楽曲。ちなみに、シェイズはアルバム1枚しか残せていないんですよね。

 

・Kenny Lattimore & Chanté Moore「Your Name」(from『Uncovered/Covered』(2006))

ゴスペル界で”You”といえば神様のこと(ゆえにYは小文字ではなく大文字)。ゆえに”Your name”という表現は結構用いられていて、ドニー・マクラーキンによる「Lord I Lift Your Name On High」等、クワイア人気曲も多いのです(余談ですが、自分が所属していたクワイアでも歌っていました)。この曲はR&B夫妻のケニー・ラティモアとシャンテ・ムーアによるデュエットアルバム2作目のディスク2、ゴスペル盤からの楽曲でプロデュースはゴスペル界の重鎮、フレッド・ハモンド。後に夫妻は別々の道を歩むのですが、楽曲は非常に良いのでお勧めです。

 

・Leon Ware「What's Your Name」(from『Inside Is Love』(1979))

今年2月に亡くなったリオン・ウェアによる、38年前のアルバムからのシングル曲。ソングライター(楽曲提供)としての功績に注目されがちですが、オリジナル曲にもスポットが当たって欲しいものです。

 

Alicia Keys「You Don't Know My Name」

最後は”My Name”ですが、あまりにも美しいゆえこの曲を。レストランの常連客に恋をしたウェイトレスの話。ラジオで流すには6分もの長尺であるにもかかわらず(一応ラジオエディットとして4分半弱のバージョンも存在)、全米3位という大ヒットに。主人公の、彼に自分の名前を聞いてほしいという思いが、美しいメロディと(プロデューサーのカニエ・ウェストが当時得意とした)高速サンプリングに乗ることで、より深まっていくんですよね。

 

 

他にも”君の名(名前)”、”Your name”ソングは結構あったりします。今回のインスパイア源である映画とは全く関係ありませんが、探してみると楽しいですよ。