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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、「Despacito」歴代最多タイとなる16週目の首位獲得、しかし次週は...

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の8月28日月曜(日本時間の火曜早朝)に発表された、9月9日付最新チャート。ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」が16週目の首位を獲得し、首位獲得週でマライア・キャリーボーイズIIメン「One Sweet Day」に並び、最多週数記録で首位タイとなりました。また、エド・シーラン「Shape Of You」も大記録達成です。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

「Despacito」はここにきてなんと、ジャスティン・ビーバーを迎えたリミックス版をiTunes Storeにて69セント安価販売。その甲斐もあってかデジタルダウンロードは前週比3%ダウンに留まっています。またストリーミングは前週比4%ダウンですがデジタルダウンロードと共に首位。ラジオエアプレイは同11%ダウンで5位となっています。

他方、先週デジタルダウンロードの安価販売効果が反映されたDJキャレド feat. リアーナ&ブライソン・ティラー「Wild Thoughts」(今週2位)はラジオエアプレイでトップに経つもののストリーミングで前週比9%、そしてデジタルダウンロードは同46%もの大幅ダウン。セールスの反動でまたも大差がついた形。前週から3位の座をキープしたカーディ・B「Bodak Yellow (Money Moves)」はストリーミングで前週比16%、デジタルダウンロードで同25%、ラジオエアプレイで同21%もの大幅増を決めていますが各指標の順位は2位、8位そして20位。まだまだといったところでしょうか。

実は先週の段階で、”次の1位候補”と記載した、ジャスティン・ビーバー&ブラッドポップ「Friends」はなんと初登場20位。予想を遥かに下回る数値でした。デジタルダウンロード5位、ストリーミング23位そしてラジオエアプレイ41位と振るわず。ただこの曲で、ブラッドポップにとっては歌手名義で初のトップ100入りを果たしたことになります(ジャスティンに提供した「Sorry」で、ソングライターとして1位は獲得済)。

 

さてエド・シーラン「Shape Of You」も大記録達成です。今週9位にランクインしたことにより、トップ10入り週数でザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」(2016-2017)およびリアン・ライムス「How Do I Live」(1997-1998)を抜き単独トップとなる33週を達成しました。今年通算12週の1位を獲得したこの曲、「Despacito」との年間首位争いがどうなるかに注目です。

10位にはヨー・ガッティ feat. ニッキー・ミナージュ「Rake It Up」が前週の24位から急上昇でトップ10入り。

ヨーにとって初のトップ10入りとなり、これまでの最高はこれまたニッキーをフィーチャーした「Down In The DM」(2016)の13位。ニッキーは今回の曲で主演・客演含め通算14曲目のトップ10入りを果たし、女性ラッパーでの最多記録を更新しました(2位はミッシー・エリオットの9曲)。

 

 

さあ来週、「Despacito」が17週目の1位を獲得し、単独トップとなるのでしょうか...と書きましたが、十中八九答えは”ノー”かと。あのテイラー・スウィフトがやってきます。

先週木曜深夜の公開となった新曲「Look What You Made Me Do」が1週間で40~50万のセールスを記録するものとみられ、また現地時間の日曜に開催されたMTVビデオミュージックアワードにて同曲のミュージックビデオが解禁。「Despacito」の17週目の首位を阻止するにはテイラーにとって絶好のタイミングなんですよね。「Despacito」はデジタルダウンロード安価販売終了の揺り戻しもあり、次週はほぼ間違いなく波乱が待ち受けているはずです。