イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

自らの人生と決意を歌う、ホイットニー・ヒューストン「I Didn't Know My Own Strength」に思う

昨日の担当ラジオ番組『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時)では自分選曲による【ホイットニー・ヒューストン】特集をお送りしました。

同日午前、青森市で公開がはじまったばかりのドキュメンタリー映画、『ホイットニー - オールウェイズ・ラヴ・ユー -』を観てから臨んだのですが、彼女の姿は観るのが辛かったこともあれど、彼女のヒットに差し込まれるアメリカの社会情勢の画が痛々しかった(それがあたかもサブリミナル効果となってボディブローのように…)というのがひとつ目の感想。そしてネタバレは控えつつも、今日本で強く問題視されている子供を巡る問題は真に解決させないといけない、と強く感じた次第です。何も知らずに騒ぎ立てる外野のなんという無責任さたるや、逆に彼女の周囲、特に極めて近い者たちが"保身"をかなぐり捨てることも必要…つまり、ホイットニー・ヒューストンの問題は今の社会の教訓になると捉えています。

 

彼女が様々な問題を克服したら、もしも2012年のこの日に彼女が救われていたら…彼女の歌声は戻ってきたでしょうか。

ホイットニー・ヒューストン「I Didn't Know My Own Strength」(2009)

あの「I Will Always Love You」をはじめ、「I Have Nothing」(共に1992)、「I Learned From The Best」(1999)をプロデュースしたデヴィッド・フォスターがプロデュース。自分自身に宿る強さを知らずにいた…ダイアン・ウォーレンが書いた楽曲(そして共作にはホイットニーの名が)は彼女のこれまでが描かれ、フォスターのアレンジにはホイットニーとのかつての名曲同様、いやそれ以上に力強さをを持ったアレンジが施されています。声には乾きがあれど歌唱法にはこれまでの彼女の凄さが戻ってきており、生きていたならばきっとこの曲を歌い続け、この曲と共に歌声も人生も、少しずつ再生していったのではないでしょうか。この曲にはこれまでだけではない、"これから"という決意が刻まれているように思うのです。

 

 

昨日、自分のミスでこの曲をおかけできなかったのでこちらで紹介しました。今日は、ホイットニー・ヒューストンの命日です。