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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

アカデミー賞での見事なパフォーマンス、レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパー「Shallow」には米チャート再浮上を願う

日本時間で今週月曜に発表されたアカデミー賞、その受賞者リストには様々な意見があるかもしれませんが、内容面では高く評価されているように思われます。ようやくオスカーを勝ち取ったスパイク・リー監督のスピーチも素晴らしかったですが、何よりレディー・ガガブラッドリー・クーパーによる「Shallow」のパフォーマンス…何度見ても涙腺が緩みます。

パフォーマンスの素晴らしさもさることながら、アカデミー賞や放送したABCとの権利関係をクリアし、即座にレディー・ガガの公式YouTubeチャンネルにアップ…アメリカのこのシステムにはただただ脱帽です。

 

ここまで魂揺さぶられるパフォーマンスに触れると、この曲がチャートを駆け上がってほしいと思うのです。

日本時間で今週火曜に発表された、最新3月2日付米ビルボードソングスチャートでは3ランクダウンの21位。前週は6ランクアップしていたのですが、集計期間中にグラミー賞が発表され、パフォーマンスおよび受賞したことが伸びた要因。「Shallow」は昨年10月20日付ソングスチャートで5位に初登場しながら翌週には10位に後退、以降14→21→22→24→23→28→38→39→44→52→29→23→24→24→16→24→18→21位と推移しており、実はトップ10在籍がわずか2週のみ。しかしながらグラミー賞や1月頭に開催されたゴールデングローブ賞での歌曲賞(主題歌賞)受賞、作品や俳優が(またブラッドリー・クーパーは監督としても)各映画賞にノミネート、また受賞したこともあり、52位までダウンしながらも再浮上を果たしています。そしてアカデミー賞発表の直前、2月19日にはDVD等パッケージ版がアメリカでリリースされたこともあり(ダウンロード販売は1月15日開始)、直後のアカデミー賞効果でもしかしたら次週は…と思わずにはいられません。

「Shallow」の各指標をみると、ラジオエアプレイ指標では36位がこれまでの最高位でしたが、最新3月2日付では赤丸が付き前週から3ランクアップの37位。次週はラジオエアプレイで最高位を更新する可能性が高いものと考えます(デジタルダウンロードおよびストリーミングが金曜を集計期間開始とするのに対し、ラジオエアプレイは月曜開始。次週(3月9日付)のラジオエアプレイ集計期間は2月25日月曜からとなるため、前日夜に開催されたアカデミー賞の効果が反映されることに)。また最新3月2日付では50位以内に入っていないストリーミング指標(これまでの最高位は28位)も今回の受賞を機に再浮上すれば、総合でのトップ10入りもあり得なくはありません。

アカデミー賞後の動向として、次回3月9日付アルバムチャートでは映画『A Star Is Born (邦題:アリー/スター誕生)』サウンドトラックのユニット数が前週からほぼ倍増の100000になるだろうことが今週水曜の米ビルボードで報じられています。

アルバムチャートではCD、アルバム単位でデジタルダウンロードされたもののみならず、単曲購入/ストリーミング再生分もそれぞれユニットとしてカウント対象に。単曲購入/ストリーミング再生の多くが「Shallow」だった場合、アルバムチャートは勿論のことソングスチャートでも伸びるわけで、次週のチャートに期待したいところです。