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アリアナ・グランデ「7 Rings」が7週目の首位、ラジオエアプレイ指標に大きな陰り?…3月30日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。

現地時間の3月25日月曜に発表された、3月30日付最新ソングスチャート。アリアナ・グランデ「7 Rings」が2週連続、通算7週目の首位を獲得しました。

「7 Rings」はストリーミングが前週比1%ダウンの3660万(同指標首位)、デジタルダウンロードは同12%ダウンの18000(同指標6位)。デジタル2指標が降下する一方、ラジオエアプレイは前週比3%アップの9150万を獲得しており(同指標2位)、曲がまだ伸びる可能性が示されています。ちなみにアリアナ・グランデにとって、ラジオエアプレイ指標2位はイギー・アゼリアをフィーチャーした「Problem」(2014)に並ぶ自己最高タイ。実は同指標で未だトップを獲得したことがありません。

今回の総合チャートでの首位獲得により、アリアナ・グランデは「Thank U, Next」および「7 Rings」が共に7週首位を獲得。7週以上首位を獲得した曲(客演含む)を2曲以上保有しているのは彼女がちょうど20組目となるのです。詳細は上記リンク先に記載されていますが、彼女は歴代7位タイ。3曲保有ビヨンセボーイズIIメンおよびエミネム、4曲がマライア・キャリーおよびリアーナ。そして最多5曲がドレイク。ドレイクはリアーナに客演した「Work」(2016 9週)、自身主演でウィズキッド、カイラを迎えた「One Dance」(2016 10週)、そして昨年のアルバム『Scorpion』に収録された「God's Plan」(2018 11週)、「Nice For What」(2018 8週)および「In My Feelings」(2018 10週)。実は昨年のチャート席巻以前、既に2曲保有していたわけで、ドレイクの凄さが解ります。

 

トップ10内の新顔は見られない一方、ミーク・ミル feat. ドレイク「Going Bad」が4ランクアップで10位に登場し、昨年12月15日付で6位に初登場を果たして以来のトップ10返り咲きとなりました。ストリーミングで10位に入り、ラジオエアプレイも伸びて同指標20位以内に入ったことが要因。ラジオエアプレイの上昇は地道ながらロングヒットに至ることが解ります。

 

が、一方でラジオエアプレイには特筆すべき出来事が。今週同指標を制したホールジー「Without Me」(総合2位)の、その数字は前週比5%ダウンの9620万。自分が米ビルボードソングスチャート速報を書きはじめて数年となりますが、ラジオエアプレイが1億を切ったのは記憶にありません。米ビルボードソングスチャートにおいてラジオエアプレイ指標の影響力が落ちているのでは…と痛感した次第です。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) アリアナ・グランデ「7 Rings」

2位 (3位) ホールジー「Without Me」

3位 (2位) ポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」

4位 (5位) ポスト・マローン「Wow.」

5位 (4位) カーディ・B & ブルーノ・マーズ「Please Me」

6位 (7位) マシュメロ & バスティル「Happier」

7位 (9位) レディー・ガガブラッドリー・クーパー「Shallow」

8位 (6位) ジョナス・ブラザーズ「Sucker」

9位 (8位) J・コール「Middle Child」

10位 (14位) ミーク・ミル feat. ドレイク「Going Bad」

アリアナ・グランデ、喜んでます。

ラジオエアプレイがダウンしたホールジー「Without Me」が、総合では2位に上昇しており、首位のアリアナ・グランデ「7 Rings」との差が広がっているように思われます。

次週注目は今週4位のポスト・マローン「Wow.」でしょうか。

同曲では過去最高の4位に上昇したこの曲は、ストリーミングが前週比18%上昇し3080万を獲得、同指標10→4位と大きく上昇。これは今月15日にロディ・リッチおよびタイガを招いたリミックスを発表したことに因るもの。

そして、今月19日に上記ミュージックビデオを公開しました。公開は火曜ゆえ、今回のチャートでは公開後3日分のみの再生回数が反映されましたが、次週は1週間フルで再生回数がカウント対象となり、総合でのトップ3入りが予想されます。