イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

藤井隆と「少年ケニヤ」、そして個人的な願い

博多華丸さんが舞台のため先週から『あさイチ』をお休み。その代役として今週は4日間、藤井隆さんが出演していたのですが、これが見事なまでの隆ワールド全開。料理コーナーでの駒村多恵さんとの小競り合い(これは本当にクレーム来たかもしれず、木曜最後に両者謝罪、そして最後の”大団円”での見事な回収!)も面白かったのですが、冒頭のいわゆる朝ドラ受け、そこからのVTR振りが見事でした。

個人的に一番笑ったのが水曜日。

一通りのやり取りを終え、大吉が「さあ、藤井さん。今日の特集はなんでしょうか?」と満を持して質問。すると藤井は「はい。その前に今朝の一曲目。渡辺典子さん、『少年ケニヤ』です」と3日連続で“昭和ネタ”をぶち込んだ。

さすがに大吉も慣れたのか?「ねえねえ、どうぞじゃない、渡辺典子さんが一番ビックリしてる」と突っ込み「今日の特集、打ち合わせしましたよね?『気づきにくい水道トラブル』です」と注意。これに藤井は負けじ?と「少年『水道トラブル』ケニヤです」と苦し紛れのコメント。大吉は笑いながら「もういい、(VTR)行って下さい」と流していた。

藤井隆、お約束の昭和ボケ 3日目は「少年ケニヤ」 大吉も「打ち合わせしたよね?」/芸能/デイリースポーツ online(4月10日付)より

これには伏線が。前日冒頭で『仙道敦子さんをお迎えして『湯殿山麓呪い村』についてうかがいます』(上記記事より)とボケていたのですが、この仙道敦子さん出演の映画『湯殿山麓呪い村』(1984)の同時上映が渡辺典子さん主演の『晴れ、ときどき殺人 (キル・ミー)』というなんとも物騒なタイトルの作品だったのです。そして映画タイトルと同名曲の主題歌も本人歌唱でありセカンドシングルとしてリリースされたのですが、その前、つまりデビュー曲が「少年ケニヤ」だったというわけです(ちなみにデビュー曲は両A面、今で言うダブルAサイドであり、もう一方は「花の色」)。「少年ケニヤ」をはじめとする作品群については下記に詳しく掲載されています。

 

それにしても、藤井隆さんの”渡辺典子愛”は物凄く、これまでもその片鱗をうかがわせてきました。

藤井は取材会で「アイドルの歌番組やCMを見て育ってきた。夕方は家でテレビばかり見ていた」と幼少期を回想。松田聖子など代表的なアイドルの名前を挙げながら「渡辺典子さんや、つみきみほさんのように、女優さんが歌っているのが好きだった」と個人的な嗜好を明かした。

藤井隆が懐かしアイドル語る新番組、スクールメイツ踊る - お笑いナタリー(2013年9月26日付)より

この日の『マイ プレイリスト』(ニッポン放送)の曲目リストはこちらつみきみほ「時代よかわれ」もOA。そして渡辺典子さんは「少年ケニヤ」ではないものの、この曲もあまりに衝撃的で、自分がスタッフの一員を務めるラジオ番組で後日OAしたほどでした。この番組のインパクトゆえか、歌謡ポップスチャンネルのレギュラーが決まったかもしれませんね。そしてこの番組でも。

そろそろ音楽業界が称えるべき「国産シティポップ最良の遺伝子を受け継ぐ男」こと藤井隆さん。 実はこの企画は2014年2月に1度お送りした企画。当日は渡辺典子さん特集のような形で「女優が歌う楽曲の魅力」について掘り下げました。

藤井隆はプロデュースの天才?鈴木京香の歌手デビュー・アルバム秘話がスゴい【国産シティポップ最良の遺伝子を受け継ぐ男】

(3月13日付)より

『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)内特集コーナーで、自身がプロデュースした鈴木京香さんの作品を紹介した藤井隆さん。この特集は2014年2月8日以来2度目ですが、最初の特集時(前番組『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』で放送)は『結局、渡辺典子さんの曲だけを流して持ち時間が尽きた』わけで、なにげにカオスだったんですよね。

そして、好き過ぎるあまり、ご自身で歌ってもいます。

星野源オールナイトニッポン』の特別企画で、昨年12月に放送され大反響を呼んだ、「源と隆のクリスマス!2時間ぶっとおしカラオケパーティー」が、今年も行われた。

(中略)

藤井が歌った“少年ケニヤ”は、1984年に公開された角川映画のアニメーションの主題歌だが、この曲は藤井が「いつもカラオケで博多華丸・大吉の大吉さんにリクエストされる曲なんです」と言って披露。星野も「素晴らしい曲」と聴き入っていた。

星野源と藤井隆のカラオケパーティーを聞いて、ふたりの音楽の「裏」ルーツを感じた (2017/12/16) 邦楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)より

実は「少年ケニヤ」、司会が博多大吉さんだから用いたボケだということが解ります。よくよく観ると大吉さんも藤井隆に続けてメロディを口ずさんでいたわけで、藤井さんから大吉さんへの敬意や愛情ゆえの「少年ケニヤ」ボケだったのでしょう。そしてラジオ好きな身としては、”遂に地上波で「少年ケニヤ」出してきたか!”と喜ばずにはいられなかったのでした。

 

この流れで、藤井隆さんのNHKでのレギュラー番組起用を希望します。特に。

また音楽プロデューサーとして…たとえばおでかけLIVEを担当する藤原薫さんがなんとなく藤井隆さんと似ている気がするのですが(これは賛否両論ありそうですが)、実は藤原さんはかなり歌が上手いので藤井さんプロデュースで作品作って欲しいなどと思っています。そして何より、タレントとしても音楽プロデューサーとしても、藤井さんと渡辺典子さんとで作品を作り上げてほしいと願っています。