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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

『ごごウタ』のこれ以上の安易な縮小は演歌衰退につながるのではないかと危惧する

演歌中心にお送りする音楽番組『ごごウタ』(NHK総合 金曜14時05分~14時55分)の最近の放送に強い違和感を覚えます。

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上記は公式ホームページの過去の放送部分をキャプチャしたもの(問題があれば削除いたします)。これを見て分かるように、最近放送された5回のうち3回、実に半数以上がきちんと放送されていない状況なのです。昨日12月13日放送分はイギリス下院総選挙を中心に定時のニュースを5分から20分に伸ばしたことで枠が10分縮小(代わりに15時まで放送)。11月29日分は中曽根康弘元総理の死去に伴いこちらも定時のニュースが延長となったために枠は5分縮小しています。そして11月16日放送分は本来11月8日生放送だったはずが国会中継により休止され、16日深夜に回ることに。深夜を午後の深い時間と強引に捉えれば”ごご(午後)ウタ”という名目はなんとか保てると言えるかもしれませんが。

勿論、ニュースを流すなというわけではありません。NHKの報道姿勢の徹底っぷりは好いと思う一方で、金曜15時台が地方番組の全国放送でありその地方にとっては再放送にあたることを踏まえれば、その枠を詳細なニュースを報じる時間に差し替えてもよかったはずです。また国会中継は急遽放送が決まる性質があるため、当初からそれを見越した枠移動の代替案を用意すべきであり、深夜枠での放送は局がきちんと考えていない表れと捉えられてもおかしくないでしょう。年配の方に演歌好きが多く彼らが早朝から活動する傾向があるとして(かなりステレオタイプな見方ですが)、さすがに午前3時前からの放送というのは視聴者にとっても失礼ですし、当然出演者に対しても同様です。

(ちなみに国会中継については以前から疑問があり、今後のオリンピック放送も踏まえて総合テレビやラジオにおいての第二/第三の設立はどうかと以前提案しました(→こちら)。無論突飛な提案は承知で書いたのですが、しかし現実には真逆の動きが。昨日、BSの2つのチャンネルを1波に統合する方向になると報じられ、個人的には強い懸念を抱いています(NHKBS1とBSプレミアムを統合 ネット常時同時配信で見直し迫られ - 毎日新聞(12月13日付)より)。)

この『ごごウタ』の縮小を決めるのは番組制作ではなく上層部にあるのかもしれませんが、しかしこの相次ぐ縮小や深夜の放送を演歌関係者は強く憂慮し対策を講じるべきと考えます。『ごごウタ』は今の地上波テレビ局においてほぼ観られなくなった演歌中心の番組ゆえ、枠を死守しないと演歌というジャンル自体がさらなる窮地に立たされることは必至ゆえのことです。

 

弊ブログでは社会的なヒットの鑑たるビルボードジャパンソングスチャートを追いかけていますが、そのチャートに演歌歌謡曲がほぼ登場しない、もしくは登場しても勢いを維持出来ないことを踏まえ、演歌がピンチであると以前伝えました。

解決策としてネットの活用を中心に記載しましたが、それでも旧来からの方法を望むならばラジオ局等で番組を設けることも有効と伝えています。『ごごウタ』の枠を死守することはその旧来からの方法の一種であり、演歌歌謡曲の歌手の在籍する芸能事務所やレコード会社は意見を取りまとめて提出することが必要だと思います。

また、元来『ごごウタ』の放送が(国会中継の有無に関係なく)毎週ではないことも、局側が枠を安易に削っていいと考える理由かもしれません。昨日の放送で次回は2020年2月7日放送と紹介されましたが、年末年始を挟むといえども実に7週も放送がないとなると、その間に新作をリリースする歌手の伝達の場もなく、大きな機会損失と言っても過言ではありません。

貴重な音楽番組が局の都合で安易に削られる前に、その番組の重要性を歌手側も、そしてファンも伝えなければ、番組自体の終焉すら生じてしまうのではと強く懸念しています。『うたコン』(NHK総合 火曜19時57分)が演歌歌謡曲枠縮小且つ新曲発表減少という傾向にあることを踏まえれば、『ごごウタ』の存在の軽さは『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)での演歌歌謡曲枠縮小にすら繋がりかねない由々しき事態なのです。