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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

メディア、レコード会社、芸能事務所…動画への意識の改善は必要

NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)放送前後を集計期間とする1月13日付ビルボードジャパンソングスチャート。25位には紅白で初披露され、米津玄師さんが書き下ろした嵐「カイト」が初登場を果たしました。

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Twitter指標は2位となり、『NHK紅白歌合戦』での初解禁効果は大きいと思う一方、放送翌日には動画が解禁されながらも動画再生指標は未ランクイン。上記CHART insightにおいて動画再生指標は赤の折れ線で示されるのですが、出てきません。

動画の左側を見ても明らかなように、この「カイト」スペシャルムービーはNHKYouTubeアカウント発。この”NHKYouTubeアカウント発の動画は動画再生指標未カウント”というのは、昨日書いたFoorin「パプリカ」と同じであり、動画再生指標のカウント対象となる国際標準レコーディングコード(ISRC)が未付番であることは想像に難くありません。「パプリカ」については昨日記載しました。

(※ちなみにはてなブログYouTubeのURLを貼付すると、通常は上記のようにブログエントリー上で動画が見られるようになるのですが、NHKYouTubeアカウント発の動画は埋め込みコードを用いないと上記のような貼付が出来ません。嵐「カイト」については下記のように。)

(これも非常に不便なのです。)

 

さらには、デビュー前ながら昨年の『NHK紅白歌合戦』に出演したSixTONESおよびSnow Manについては、デビュー曲がTwitter指標を武器に既にチャートインしているのですが、両曲ともミュージックビデオが昨年末の段階で公開されながら動画再生指標がカウントされていないのは非常に気掛かりです。

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先述した通り、ビルボードジャパンソングスチャートの動画再生指標のカウント対象となるのは、ISRCが付番されている動画。両曲とも共にYouTubeバージョンとなっていますが、だからといって付番しないというならばそれは理由にならないと思います。またSnow Manはエイベックス所属にもかかわらずミュージックビデオは歌手自身のアカウントから発信されるという珍しいパターンなのですが、エイベックスのノウハウが活かされないためにISRC未付番につながったのかもしれません。

 

ビルボードジャパンソングスチャートが社会的ヒットの鑑にどんどん近づいてはいるものの、無論そのチャートがすべてではありません。ただし、たとえば昨年リリースの曲で同年の年間ソングスチャート最高位(3位)を記録したOfficial髭男dism「Pretender」はオリコン年間シングルCDセールスランキング(→こちら)では100位以内にも入っていませんが、昨年のヒット曲であること、『NHK紅白歌合戦』に出演したこと、ヒゲダン自身がブレイクを果たしたことに異論を差し挟む方はほぼいないはずで、ビルボードジャパンソングスチャートを重要視し同チャートで実際ヒットに至らせるのは重要な意味があると言えます。CDセールスとは異なり上位登場が直接的な利益を意味しないかもしれませんが、フェスで重要アクトの位置付けとなったり、テレビ番組で長尺を与えられる等につながるだろうことを踏まえれば、やはり重視する必要があると考えます。

昨日も書きましたが、レコード会社によるビルボードジャパンソングスチャートのポイント取りこぼし(さらにはその状況を放置すること)は大きな問題であり、所属歌手に対して大変失礼です。Foorin「パプリカ」や嵐「カイト」についてはNHKISRC未付番であることを確認し、付番しない理由を問い、遅れたとしてもすぐに付番させるよう働きかけることが必要です。この姿勢は芸能事務所側も持ち合わせなければなりません。

そして今回はNHKの姿勢を疑問視しましたが、NHKのみならずメディア全体が付番への意識をしっかり持つことが必要です。アメリカでは定番化しているテレビ出演直後のパフォーマンス動画の公開(そしてその動画がチャートに加算される仕組み)はいずれ日本でも主流になっていくかもしれず、それまでにISRC付番のマニュアルを作らないといけないでしょう。

 

メディア、レコード会社そして芸能事務所の三者が、管理する音楽をきちんと社会に流布させる責任およびそのための自身の役割を強く意識することが必要です。