イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Spotifyにおけるミュージックビデオのさらなる活用法、実はSpotify自身が提唱していたので多くの歌手に使ってもらいたい

4月8日のブログエントリーでは、Yaeji(イェジ)の曲がSpotifyで流れた際に起きる視覚効果について書きました。

実はこの日更新されたSpotifyのプレイリスト、New Music Wednesdayに掲載されたAmPm feat. みゆな「プリズム」でも似た効果(ループ)が起きていたのですが、それをツイートしたところ、元Spotifyの松島功さんからリプライをいただきました。

(勝手ながら紹介させていただきました。問題があれば削除いたします。そして教えてくださった松島さんに心から感謝申し上げます。)

これは巧い仕掛けだなあと。そしていただいたツイートのリンク先をみると、このCanvasというツールはそもそも、Spotify(Spotify for Artists)が提供しているのですね。

昨秋アップされた上記記事ではK-PopアクトのSuperMにおける成功事例を取り上げていますが、韓国ではSpotifyが未だ上陸していない状態なのです。にもかかわらず初のEPで米ビルボードアルバムチャートを制したのですから、自国でCanvasの施策はおろかSpotify自体が使えないとしても関係なく、ファンを惹き付けるためにどうするか思案していることが解ります。そして松島さんが上記ツイートで教えてくださった韓国の歌手、CIXの日本における初シングル「Revival」のキャンペーンにも注目。

このCanvasを用いたキャンペーンは既に終了していますが、コアなファンをSpotifyに釘付けにする効果はあったものと思われます。

 

新型コロナウイルスの蔓延により、世界のエンタテインメント業界が厳しい状況にあります。日本の音楽業界においても同様です。しかしながら、うち(Inside)で過ごす方が増えることでサブスクリプションサービスに注目し、利用する方は増えるかもしれません。サブスクの再生回数が歌手やレコード会社への支援になることを訴求しつつ、Canvasを用いたより楽しい機会の提供を検討してみてはいかがでしょう。日本の歌手はこのようなデジタルの施策がまだまだ巧くないという印象があるゆえ尚の事です。

 

なお、先に紹介させていただいた松島功さんは歌手に向けて、サブスクを用いたデジタルマーケティングをnoteに記載しております。非常に参考になりますので是非ご覧ください。