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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

ビルボードジャパンソングスチャートを構成する8指標、新型コロナウイルスの影響が出始めている

新型コロナウイルスが様々な業界に影響を及ぼしていますが、早々に自粛を決めたエンタテインメント業界の疲弊はより色濃く出ている印象があります。音楽については、社会的なヒットを示す鑑たるビルボードジャパンソングスチャートを構成する8指標のすべてがダウンに転じると予想していましたが、先日ブログにも書いたようにカラオケ指標が集計取り止めに。おそらく本日午後に公開される4月20日付ソングスチャートから適用されるとみられます。

実際カラオケ指標がどれだけダウンしたたかについて、他指標も含めた新型コロナウイルスの影響をビルボードジャパンが記事にしています。

カラオケ指標は最も変動が大きく、前週から35%も下落する週が発生しています。他方で『大学の卒業式シーズンということもあり、ポイントが再び増加』(上記記事より)した週もありますが、これについてはその直前の3連休において”自粛疲れ”により街に繰り出した方が多いことも影響しているかもしれません(それが罹患者を増やした可能性があると考えれば、国や自治体の検証および責任を果たすことは必須だというのが私見です)。ただ、全体的には急降下していること、および緊急事態宣言の発動でカラオケの集客が見込めなくなる等により、指標の集計取り止めとなったのはやむなしと言えるかもしれません。

他指標においても明るい話題は出てきません。ダウンロードは『2月と3月を比較すると約10%減少』という結果に(『』は上記記事より。以下同じ)。これについてはさらにダウンする可能性があります。

今週月曜のソニーミュージックの発表が業界のパッケージ発売延期の皮切りになる可能性がありますし、収束が遅れればさらなる延期もあるでしょう。KinKi Kidsのニューシングルも延期となりましたが(KinKi Kids、42ndシングル「KANZAI BOYA」リリース延期発表 緊急事態宣言受け - モデルプレス(4月14日付)参照)、ジャニーズ事務所内レーベル所属とはいえ発売元がソニーミュージックであるための延期と言えるでしょう。ジャニーズ事務所所属歌手については基本的にダウンロードは行っていませんが、多くの歌手においてはパッケージリリースの延期がダウンロードやサブスクリプションサービス解禁にも影響を及ぼすはずです。

そのサブスクについて、再生回数を基とするビルボードジャパンソングスチャートのストリーミング指標は2月と3月とで比較するとほぼ変わらず。ただし『週ごとの動きを見ると3月16日の週以降、ストリーミング数は少しずつ減少』という傾向がみられています。実は海外におけるサブスク再生回数はダウンしているのです。

調査直後の3月20日にザ・ウィークエンドのアルバム『After Hours』、4月3日にはドレイクのシングル「Toosie Slide」というサブスクを中心にヒットした作品がリリースされていることから、上記リンク先の調査は毎週行われなければならないでしょうし、海外における金曜のサブスク再生回数の増加はその日に基本的に新曲がリリースされるゆえと考えると、外出が理由というのは説得力を有しにくいと思うのですが…しかし興味深い指摘であることは間違いありません。一方で日本の場合、以前Official髭男dism「Pretender」とKing Gnu「白日」のSpotifyにおける再生回数を調べた際、最も再生回数が上昇するのは土日だと実感しています。

通勤通学時にというよりも、週末くつろげる時間に聴くというのがサブスク再生回数上昇の主たる要因かもしれません。外出を控え自宅にいる機会は増えたものの、それがイコールくつろぎとは言えない今の状況ではサブスク再生回数が減り、今後もストリーミング指標に影響を与えていくかもしれません。

 

おそらくは今日発表の最新4月20日ビルボードジャパンソングスチャートにおいて、指標毎のポイント減少についての発表があるかもしれません(し、ビルボードジャパンにはそれを発表してほしいと思っています)。新型コロナウイルス収束までの間、この指標毎の動向も注視しようと思います。

なお、ビルボードジャパンおよび米ビルボードのソングスチャートを構成する指標群については、4月12日日曜に更新したポッドキャストで説明していますのでよろしければお聴きください。Anchor、AppleGoogleポッドキャスト等でも聴くことが出来ます。Spotifyのリンクは下記に。