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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

氷川きよしのポップス作が総合アルバムチャートの頂点を逃したことを勿体なく感じる

今週水曜に発表された最新6月22日付ビルボードジャパンアルバムチャートはmilet「eyes」が2連覇を達成、同チャートでの連覇はKing Gnu『CEREMONY』以来となりました。一方で、CDセールス指標で首位に立った氷川きよし『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ-』は、総合での首位の座を逃しています。

この2作品、チャート構成比をみると明らかな差が生じています。ビルボードジャパンのCHART insightをみてみると。

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『eyes』がCDセールスと同程度のポイントをダウンロードで獲得しているのに対し、『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ-』の獲得ポイントはほとんどがCDセールスであり、ダウンロードは加算されていません。実際、アルバムはダウンロード未解禁のためにポイントを得られなかった形です。

 

氷川きよしさんがポップスに乗り出したこと、新たな自身の姿を魅せるべく変化したことは、昨年の『NHK紅白歌合戦』で「限界突破×サバイバー」を披露したことなどからも明らか。クイーンのカバー曲「ボヘミアン・ラプソディ」で『ミュージックステーション』へも出演を果たしており、その変化は多くの方に認知され、注目を集めていたのではないでしょうか。しかしながら現段階でダウンロードやサブスクをみると、「限界突破×サバイバー」等過去のポップス作品は解禁されているものの、アルバム収録曲は未解禁のままです。

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(※上記はAppleのホームページにおける今朝の段階での検索結果。2017年にシングルCDとしてリリースされた「限界突破×サバイバー」は検索出来ますが『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ-』は出てきません(パピヨンを英語表記で検索しても同様)。また「限界突破×サバイバー」は最新アルバムに収録されながらも検索結果はシングルCD(のジャケット)のみのため、『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ-』自体が完全に未解禁であることが解ります。)

この動きで思い出したのは、森口博子さんによる機動戦士ガンダムシリーズの人気曲をカバーした『GUNDAM SONG COVERS』(2019)でした。その評判が口コミで広がったこともあり、ビルボードジャパンアルバムチャートではトップ10入りを果たしています。しかしダウンロードおよびサブスクの解禁はアルバムのリリースから5週間後、またダウンロードは当初アルバム単位で出来なかったという問題も発生していました。解禁がCDリリースと同時だったならば、より高くチャートを推移したのではないでしょうか。

 

穿った見方かもしれませんが、これらの作品はともすればデジタルよりもCDセールスを優先したかったのかもしれません。しかしながら、たとえば『GUNDAM SONG COVERS』は元来テレビ番組での投票企画により選曲が決定したことも話題の一因であり、また氷川きよしさんにおいてはその生き方も含めポップスへの挑戦が注目を集めていました。それらを機に興味を持ったライト層が多くいらっしゃったわけで、ならば彼らの作品に接触出来る機会がきちんと与えられていない(いなかった)のは至極勿体ないと思うのです。

 

 

ビルボードジャパンアルバムチャート発表から間もなく、所属レコード会社から発せられたツイート(この速度は素晴らしいと思います)には、収録曲2曲が段階的に解禁されることがアナウンスされました。

一方でこの動きは、アルバム全体の解禁が後日になることも示しているかと思われますし、またここでの”配信”がサブスク解禁も指すのかは不明です。上記ツイートには、早く全曲を解禁してほしいというリプライが少なくなく、ここは是非とも英断をお願いしたいところです。