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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

三浦大知「Yours」がSpotifyの新曲プレイリストに入っていないことを勿体なく感じる

昨年末の「COLORLESS」の衝撃再び。先週木曜に解禁された三浦大知「Yours」が素晴らしいのです。

コロナ禍においてエンタテインメント、エンターテイナーが辛酸をなめる状況が続く中で届けられた、三浦大知さんによる決意とも取れる「Yours」。三浦大知さんの中では珍しく、”俺”という一人称を用いているという下記ブログエントリーの指摘に強く納得した次第です。

(勝手ながらブログを取り上げさせていただきました。問題があれば削除いたします。)

 

この「Yours」は6月10日にYouTube配信企画にて初披露されています。

上記は既に公開終了となっていますが、公開から1週間を経た先週木曜に配信が開始されました。ですがこの「Yours」、サブスクリプションサービスのSpotifyでは新曲プレイリストに入っていません。曲が好いゆえこの漏れには尚の事悲しくなるのです。

 

Spotifyには新曲をまとめた日本向けプレイリスト、【New Music Wednesday】および【New Music Friday Japan】が存在します。金曜は海外における標準的なリリース日ゆえグローバルな視点に基づく【New Music Friday】もあります。

日本向けのものは水曜もしくは金曜の日付が変わって間もなく、【New Music Friday】は海外での日付が変わるタイミングで更新されるものと認識しています。ですので、上記Spotifyのプレイリストはこのブログエントリーを読まれているタイミングで最新のものが登場しています。

新曲を公開するタイミングは必ずしも水曜もしくは金曜0時とは限らず、その歌手によって設定日時は異なります。たとえばBTSの日本オリジナル曲「Stay Gold」は6月19日金曜18時に解禁されながらも、Spotifyの【New Music Friday Japan】6月19日更新分では2曲目に登場しています。BTSの日本公式Twitterアカウントによるツイートは解禁日時である6月19日18時となっており、この日時が徹底されていることが解ります。

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また今回の【New Music Friday Japan】で「折り合い」が巻頭に据えられ、またカバーアイコンを飾る星野源さんは、Instagramのストーリーにて直前に告知した上で「折り合い」を配信しています(ただし新曲を解禁するとは明言していませんでした。それゆえ新曲公開のインパクトはより大きくなったものと思われます)。星野源さんのスケジュールの巧さはダウンロードのみリリースの「アイデア」がビルボードジャパンソングスチャートを制したことでも証明されましたが(詳しくは以前のブログエントリーを参照してください)、同曲配信の段階ではサブスク未解禁でしたが、サブスクに明るくなった今もスケジュール策定を綿密に行っていることが解ります。

 

Spotifyの新曲プレイリストは作成者がSpotify自身であることから、自身のサービスをより多くの方に知ってもらうべく、よりインパクトのある歌手や推したい曲を冒頭に持ってくる傾向があると感じています。Spotifyへの働きかけが直接出来るかは疑問ですが、元Spotifyの松島功さんのnoteにおける事前プロモーションの頁を読むとそのヒントがみえてきます。

リリースの告知は直前であってもSpotifyに事前に提出が出来ていることが重要であり、つまりは歌手側がきちんとスケジュールを組み立てていることが新曲プレイリストの上位登場の鍵となるのではないでしょうか。

 

この点において、三浦大知「Yours」の漏れは至極勿体なく思うのです。「Yours」は上記ツイートにもあるように【New Music Friday Japan】には今のところ収録されず。木曜配信ゆえ【New Music Wednesday】に組み込まれるかもしれないと思って探してみたのですがこちらも未収録でした(仮に収録されたとしても水曜リリースではないため冒頭には登場しなかったかもしれませんが)。先にスケジュール策定が鍵と書きましたが、この点については今年リリースされた「I'm Here」についても疑問を抱き、以前記しています。

そもそも「I'm Here」においては、シングルCDリリースの16日後になってはじめてデジタルの接触指標群を解禁したスケジュールの策定がチャートアクションに大きな影響を及ぼしたと捉えています。CDリリースのタイミングでサブスクおよびミュージックビデオといった接触出来る環境がなかったため、サブスクで「I'm Here」が”存在しなかった”ことがヒットに至れなかった要因と捉えています。所有に特化した策ながら、CD売上は以前とさほど変わりませんでした。

 

「Yours」が日本標準の水曜、もしくは世界標準の金曜ではない木曜に解禁したとして、1週間前にYouTubeにて公開していたことを考えると、(その生配信は観ていないためその段階で完全に完成していたかは解りかねますが、)Spotify側には事前提出が出来ていたのではと思うのです。今回の新曲プレイリスト漏れがたまたまSpotify側の問題だったのかもしれません(だとしたらそれはそれで問題です)が、デジタル接触環境の不備という前例を踏まえれば、三浦大知さんサイドのプロモーションにはよりしっかりしてほしいという思いに駆られるのです。

 

 

今日22日、ジャニーズ事務所所属歌手によるプロジェクト、Twenty★Twenty(通称トニトニ)のチャリティソング「smile」が先行配信されました。

解禁を確認して”遂に…!”と実感。ジャニーズ事務所が徐々にデジタルに明るくなっていることが解ります。

「smile」もSpotifyの新曲プレイリストに入っていませんが、仮にこの曲が複合指標から成るビルボードジャパンソングスチャートを制すれば、事務所側はさらにデジタルに前向きになり、そしてサブスクへの対策も強化していくのではないかと思うのです。だとすればデジタルに中途半端な者が新参にどんどん突き放されてしまうものと危惧します。今しかないアドバンテージをどう強化していくかは多くの歌手にとっての課題だと認識する必要があるでしょう。