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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

7月6日付ビルボードジャパンソングスチャートから見えてくる、ジャニーズ事務所所属歌手のポイント"上振れ"と"漏れ"

毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点を紹介します。

6月22~28日を集計期間とする7月6日付ビルボードジャパンソングスチャート、前週首位のKinKi Kids「KANZAI BOYA」から入れ替わり、ジャニーズWEST「証拠」がシングルCDセールスを武器に総合チャートを制しました。

 

さて以前、今週のチャートにおいてはジャニーズ事務所所属歌手が大挙ランクインすると予想しました。

ジャニーズWEST「証拠」の首位登場は予想出来ましたが、獲得ポイントは想像以上でした。一方でその他の歌手の作品においても予想外の出来事が多かったので、その内容を記載するとともに、ポイントが予想を下回った曲については自分なりに改善策を書き記してみます。

 

ジャニーズWEST「証拠」はなぜ予想以上にポイントを獲得出来たのか

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「証拠」は2018年以降のシングルCD表題曲で最大となる27852ポイントを獲得。前作「Big Shot!!」より1万近く上乗せしています。この「証拠」については気になる点が。

ルックアップについてはビルボードジャパンソングスチャートの予想も行うあささんが『過去作比高騰で上振れ』とつぶやいており、そのツイートを機にやり取りさせていただきました。レンタルを遅らせた理由については推測の域は出ませんが、Twenty★Twenty「smile」や嵐「Face Down : Reborn」とリリースがバッティングすることで不利になりかねないと見越したゆえではないかと考えます。これがレンタルで済まそうとした方を所有に移行させた一因と考えられますが、ルックアップの上振れは他にも理由がありそうです。

 

② Twenty★Twenty「smile」、もうひとつの接触指標の用意が必要だったのでは

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8月のCDリリースに先立って、ジャニーズ事務所所属の15組によるユニット、Twenty★Twentyのチャリティソング「smile」が22日月曜に配信リリース。集計期間をフルに活用したことでトップ5入りを果たしました。この曲、週前半3日間と集計期間全体での2指標の動向をみると。

・ダウンロード 週前半3日間 55970DL・1位(先ヨミ記事より)

       →集計期間全体 68971DL・1位

・ストリーミング 週前半3日間 97.3万回再生・19位(先ヨミ記事より)

        →集計期間全体 1817773回再生・32位

※集計期間全体の数値はこちらの記事を参照

所有指標であるダウンロードは後半4日間で13000程度にとどまっていますが、これはCDセールスにおいてもフラゲ日や発売日当日以降下がる傾向があり、想定内だったかもしれません。一方で接触指標のストリーミングは前半3日と後半4日でほぼ同等の再生回数となっています。解禁初週に接触指標で高位置にいるのは、ジャニーズ事務所所属歌手のデジタル解禁に注目が集まっている証拠と言えます。

ストリーミングが好調ならば、もうひとつの接触指標である動画再生もある程度の数値が見込めたのではないでしょうか。CD同梱の映像盤に収録されるミュージックビデオはまだ完成していないかもしれませんが、たとえばリリックビデオを公開することは出来たかもしれません。オーディオのみのビデオでもよいのでどれかひとつでも公式動画をアップしていたならば、1万ポイント獲得も夢ではなかったと思うのです。

気掛かりなのは、所有指標が次週以降失速すれば、ストリーミングが勢いを維持出来たとしてもCDリリース前に総合チャートで勢いが衰えかねないこと。何かしら次の策を練る必要があると感じています。

 

KinKi Kids「KANZAI BOYA」は実験的にデジタル解禁してよかったのでは

前週首位のKinKi Kids「KANZAI BOYA」は57位に急落してしまいました。

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50位未満はポイント未表示ですが今週の50位が1804ポイントであることを踏まえれば、「KANZAI BOYA」が50位のポイントに近いと仮定してもCDセールス加算2週目のポイント前週比は8.9%。ここ3作のシングルCD表題曲における11~14%台から大きく落ち込んでいます。

「KANZAI BOYA」のCDリリースと同じ6月17日、堂本剛さんによるプロジェクトのENDRECHERIが過去のファンク作をデジタル解禁しています。今回のKinKi KidsがENDRECHERI的アプローチを施したならば、「KANZAI BOYA」に限り実験的にデジタルで解禁してもよかったのではと思うのです。ENDRECHERI流ファンクネスを気に入った方が「KANZAI BOYA」を聴く流れが生まれるのではないかと(逆もまた然り)。その動きを作れば双方の評価がより高まり、今週の急落を招かずに済んだと言えるかもしれません。

 

④ 嵐「Face Down : Reborn」、レディー・ガガとの関連性を訴求してほしかった

②でリリックビデオについて触れましたが、嵐のRebornシリーズ最新作である「Face Down : Reborn」にはきちんと用意されています。

リリースは6月26日金曜。金曜リリースはRebornシリーズでは通常シフトですが、「A-RA-SHI」が8558ポイント、「Love so sweet」が4997ポイントで初登場を果たした一方、「Face Down」は3477ポイントと低く、初登場20位にとどまっています。

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この「Face Down : Reborn」を手掛けたのはブラッドポップ。レディー・ガガの最新アルバム『Chromatica』に大きく関与し、アリアナ・グランデとの「Rain On Me」は未だ日本のラジオでも大量OAされ、ビルボードジャパンソングスチャートにおけるラジオエアプレイ指標では5週連続で2位以内をキープしています。ブラッドポップが邦楽を手掛けたというのは大きなトピックと言えるはずです。

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嵐と(プロデュースしたブラッドポップが手掛けた)レディー・ガガとの関連性については、Twitterにて"嵐 Face Down レディー・ガガ"で検索してもほとんど出て来ません。朝の情報番組やワイドショーでほぼ扱われなかったものと推測されることから、「Face Down : Reborn」の訴求が出来ていたか、音楽業界における一大トピックが認知されていないのではという疑問を抱かずにはいられません。レディー・ガガファンを「Face Down : Reborn」の接触に誘致する(無論逆もまた然り)という流れがさほど生まれなかった気がします。

また気になるのは動画再生指標が300位以内に入っていないこと。再生回数が純粋に300位に満たなかったかもしれませんが、次の⑤の理由と同じであれば早急な処置が必要です。

 

SixTONES「NAVIGATOR」、動画のISRC付番を今一度確認してほしい

7月22日にCDリリースとなるSixTONES「NAVIGATOR」。ショートバージョンながらミュージックビデオが6月25日木曜夜に解禁されています。

再生回数は日曜朝までに200万を突破しているのですが、最新チャートにおいて「NAVIGATOR」は前週から11ランクダウンし59位に後退。そして動画再生指標は加算されていないのです。

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ビルボードジャパンソングスチャートの動画再生指標において加算対象となる動画は、国際標準レコーディングコード(ISRC)が付番されたもの。実は前作「Imitation Rain」でも動画がアップされた後、この指標がしばらくの間未加算だったことを思い出した次第。

となると、動画再生指標についての意識付けを徹底することが必要だと思うのです。ISRCは後からでも付番可能ですので、早急の実施を希望します。

 

 

ジャニーズWEST「証拠」を除いては提案の形となりましたが、実に勿体ない獲得ポイント"漏れ"が目立ったゆえ。Twenty★Twenty「smile」やENDRECHERIの作品群からジャニーズ事務所のデジタルへの前向きさを感じていたため、漏れをなくしより訴求出来る体制を築き上げてほしいと切に願います。