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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

米津玄師が席巻した8月17日付ビルボードジャパンソングスチャート、共演曲や提供曲に影響は見られたのか

昨日オリコンが報じた分析記事は、自分が昨日書いたビルボードジャパン最新チャート振り返り、そしてそのエントリーでも触れた米津玄師さんのサブスク解禁効果を検証すべくSpotifyの動向を振り返った一昨日のブログエントリーが正しかっただろうと思わせるに十分でした。とりわけ、サブスクの再生回数に基づくストリーミングの週間総再生回数、ストリーミング100位の再生回数への言及に納得した次第です。

 

さて、一昨日のブログエントリーでは米津玄師さんの共演や客演曲についても触れましたが、複合指標から成るビルボードジャパンソングスチャート、最新8月17日付の動向について、共演や客演、提供曲の動向を振り返ってみましょう。

 

まずは共演作となるDAOKO×米津玄師「打上花火」。

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直近150週と11週のCHART insightをみると、100位圏外(300位以内)から今週45位に再浮上しているのが解ります。それも、ルックアップを除く全指標が増加。最新チャートの集計期間中である8月7日、主題歌に起用された映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』が地上波テレビで放送されたことも影響していると言えるでしょう。

 

続いて、中田ヤスタカさんに客演参加した「NANIMONO」。

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直近150週と11週のCHART insightをみると、全週の300位圏外から100位圏外(300位以内)へ復帰。Spotifyでは日本におけるデイリーチャートで8月5日以降200位以内に復帰していましたが(おそらくはSpotifyの米津玄師さん公式プレイリストに「NANIMONO」が入っていたことが、同サービスでの再生回数増加に影響を及ぼしたと言えるでしょう)、サブスクの再生回数に基づくストリーミング指標では300位以内には入らず。しかしながらストリーミングと同様に接触指標群で重要な位置付けにある動画再生指標では、今週300位以内に復帰を果たしています。

 

提供曲をみてみましょう。まずはFoorin「パプリカ」。

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全週および直近11週のCHART insightをみると、シングルCDセールスおよびルックアップ指標の順位が上昇、ラジオエアプレイは300位以内に復帰した一方でTwitter指標は300位未満となり加算対象外となっています。順位的には100位圏外(300位以内)の状況が続いていますが、前週より順位は伸びたと捉えて良さそうです。

 

そして「パプリカ」同様に米津玄師さんが『STRAY SHEEP』にてセルフカバーした、菅田将暉まちがいさがし」。

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全週および直近11週のCHART insightをみると、ストリーミングやラジオエアプレイ、動画再生指標がダウンした一方でダウンロードおよびTwitter指標は増加。この結果、順位は1ランクアップの36位、そしてポイント前週比は108.4%となっています。尤も、前週におけるポイント前週比も107.8%と高いことから、『STRAY SHEEP』リリース(セルフカバー版公開の)前後にオリジナルバージョンを聴き(比べ)たいというニーズが生まれていたのではないでしょうか。

 

最後に、前週首位に立っていた、米津玄師さんの最新提供曲となる嵐「カイト」。

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全週および直近11週のCHART insightをみると、前週からはダウン。しかしこれはシングルCDセールス2週目における初週からの反動に因るもの。2018年度以降にリリースされた嵐のシングルCD表題曲におけるシングルCDセールス加算2週目のポイント前週比をみると、「Find The Answer」が15.9%、「夏疾風」が19.8%、「君のうた」が14.7%、「BRAVE」が15.7%に対し、「カイト」は22.3%をマーク。ジャニーズ事務所所属歌手の場合、シングルCDセールス加算2週目のポイント前週比が10~20%の範囲であることを踏まえれば、「カイト」には米津玄師さん効果が表れているのではないかと考えます。ただ、仮に「カイト」がダウンロード、サブスク、およびミュージックビデオフル尺で解禁されたならば、このポイント前週比はさらに上昇したのではないかと思うのです。特にサブスクにおいては米津玄師さん楽曲を再生した方に「カイト」がおすすめされる可能性があったため、尚の事機会損失ではと感じてしまいます。

 

 

効果の大小こそあれ、米津玄師さんのアルバムリリースおよびアルバムリリース日のサブスク解禁は、共演や提供曲にも影響を及ぼすことが判明したと言えます。旧譜のみならず新譜も同時に解禁したことが「パプリカ」や「まちがいさがし」に影響を及ぼしたとも言えそうで、その点からも新譜の同時公開は必要だと断言して好いでしょう。