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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

#FreeAaliyahsMusic…命日を迎えたアリーヤの音楽が近い将来デジタル解禁されるか、推移を見守らないといけない

1990年代半ばにデビューを飾り、「The Boy Is Mine」(1998)が米ビルボードソングスチャートで13週もの首位を獲得、同年の年間チャート2位に到達したブランディとモニカ。この両者が米で人気の音楽企画、Verzuzで今月末共演するのですからたまりません。

このブランディ&モニカと同じくティーンエイジで、ふたりに先駆けてデビューしたアリーヤは2001年、22歳の若さで飛行機事故によりその生涯を閉じました。8月25日でちょうど19年が経過したことになります。わずか3枚のオリジナルアルバムを残し急逝した彼女へあらためて哀悼の意を表す一方、彼女の音楽を十分に聴くことができないデジタル環境に強い疑問を抱きます。

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今朝の段階でのSpotifyにおけるアリーヤのアーティストページは上記に。オリジナルアルバムはファーストの『Age Ain't Nothing But A Number』(1994)のみが掲載され、その後の作品は『Next Friday』サウンドトラック(1999)に収録されている「I Don't Wanna」は出てくるものの、セカンドアルバム『One In A Million』(1996)やサードアルバム『Aaliyah』(2001)の収録曲はとても正規と思えない(ジャケットの)作品にてお目見えするばかり。これらは仮に正規ではない場合、再生すればアリーヤエステート(遺産管理団体)側にお金が落ちないのではないでしょうか。そしてアリーヤのデジタル未解禁はサブスクに限らず、ダウンロードサービスのiTunes Storeでも同じことなのです。下記キャプチャは本日朝の段階でのもの。

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この中途半端な状態に陥った理由は、セカンドアルバム以降の作品をリリースしたレーベル、ブラックグラウンド(Blackground)からの作品が解禁されていないゆえ。音楽評論家の林剛さんがその旨を指摘されています。

(勝手ながら取り上げさせていただきました。問題があれば削除いたします。)

R.ケリーの問題については様々ありますが、アリーヤとの関係性(そしてそれが如何に問題だったか)はbmrの記事を読めば明らか。そしてこの記事に登場するアリーヤの叔父、バリー・ハンカーソンがブラックグラウンドの創業者であるゆえ、バリーを名指ししてアリーヤのデジタル未解禁の元凶だとする声が散見されるのです。

 

このようなデジタル環境の中、命日にアリーヤの公式Twitterアカウントが発表した内容に注目が集まっています。

先述した林剛さんも歓迎したその内容とは、アリーヤエステートが様々なレーベルと交渉を開始し、各種ストリーミングサービスに"近い将来(in the near future)"解禁されるという声明。米ビルボードの記事によると、各種カタログはバリー・ハンカーソンの管理下にあると記載されており、やはりバリーをどう説得するかが最大の鍵となるのかもしれません。

 

ブラックグラウンドはどうやらホームページも閉鎖され、とてもバリー・ハンカーソンがきちんと管理しているとは言い難い状況。そんな中、一時期同レーベルに所属していたトニ・ブラクストンは唯一ブラックグラウンドからリリースしたアルバム『Libra』(2005)を『Midnite』として、昨年ようやく解禁に至らせた経緯があります。

上記ブログエントリーではアリーヤの件も取り上げていますが、レーベルの消失や機能不全、管理者の権利独占等がサブスクサービスのカタログ不十分さに影響していると言えます。バリー・ハンカーソンのやり方は、アリーヤのカタログ未放出がバリーの傲慢さに基づくものとしたならば尚の事許されるものではありませんが、ファンが時にバックアップしながら、まずは推移を見守っていかないといけないと考えます。タイトルに据えたハッシュタグは以前から、そして昨日からはさらに多くのファンによって用いられており、こういう応援の仕方は今の時代に十分な役割を果たすと思うのです。

 

ちなみにブラックグラウンド発の作品は下記の通り(Wikipedia - Blackground Recordsより)。Spotifyで確認するとリリースされているものもありますが、たとえばタンク『Sex, Love & Pain』は米ビルボードソングスチャートで42位とスマッシュヒットとなった「Please Don't Go」、およびボーナストラックと思しき3曲を除き再生ができない状態です。もしかしたら米では再生可能かもしれませんが、おそらくはブラックグラウンドの、そしてバリー・ハンカーソンのデジタル未解禁の姿勢に因るものではないかと思うと、早期の解決を尚の事強く願うばかりなのです。

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