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首都圏ラジオ局の聴取率調査週間が開始、ニッポン放送の秘技とは

首都圏ラジオ局は2ヶ月に1度、聴取率調査週間の実施対象となります。聴取率調査は通常偶数月に行われるのですが、今年はオリンピックやパラリンピックが行われることを見越して、8月の分が9月にずれ込むという噂がありました。そして8月末、ニッポン放送によるスペシャルウイーク告知により9月7~13日が聴取率調査週間であることを確認。つまり、本日より開始となります。

 

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(※下記リンク先(紹介ページ)は聴取率調査週間の度に内容が変わるため、9月のスペシャルウイークのページを紹介する意味でキャプチャさせていただきました。問題があれば削除いたします。)

ニッポン放送のスペシャルウイーク紹介ページで今回冒頭に登場する番組は、この秋スタートする『ザ・ラジオショー』(月-金曜 13時)。この番組に差し替わる前の番組で中川家も出演していた『DAYS』(9月2日終了)については、月曜担当だった山口智充さんが2月に降板したことに強い違和感を覚え、以前ブログに取り上げました。

ただしこの時は、通常の4月改編とは異なり3月にいち早く改編したニッポン放送について、ラジオ業界の通例に従っていないことは悪いことではないと思う部分もありました。しかし『DAYS』について、問題は続きます。

2020年2月10日をもって、月曜のパーソナリティであった山口が降板し、空いた月曜を日替わりパーソナリティ扱いにしていたが、木曜と兼ねた安東が4月から正式に月曜にスライドし、木曜に新しいパーソナリティが据える予定だったが、特番として『辛坊治郎ズーム そこまで言うか!』が編成され、特番期間を経てそのままレギュラー復活することが決定され、放送曜日が削減された。その後、同年6月11日に『ズーム』が、7月6日から長兄番組に当たる『ザ・ボイス そこまで言うか!』のかつての放送枠であった、平日夕方に移動する事が発表された。7月以降の木曜の当該時間帯については当番組の放送枠に戻らず単発特番枠に変更された。

DAYS (ラジオ番組) - Wikipediaより

1曜日分が削られ、放送時間も30分短縮させられるという扱いの酷さ、さらに個人的にはその30分を与えられた新番組におけるカラーや、パーソナリティの重用度合いにも疑問を抱きます。最終的には『DAYS』をどうしたかったのか…放送局への疑念は強まるばかりです。

そして始まる番組についても。

ラジオ局の通常の改編期である4月と10月に番組の開始を必ずしも合わせる必要はないというのは先程も記載しましたが、聴取率調査開始日に合わせた番組スタートは"秘技"かもしれませんが言い換えれば"反則"と思われても仕方ないのではないでしょうか。番組のスタートが気になって一度聴いてみようとする”ご祝儀”聴取が調査に反映される可能性は高いはずであり、そうなると出てくる数値に不自然さが生まれると思うのです。

 

元来、ラジオの聴取率はラジオが如何に人々の生活(習慣)に定着しているかを示すものではないでしょうか。ニッポン放送は以前から聴取率調査週間にレギュラー放送を排し特番を組み続けてきたことで、レギュラー放送の出演者やスタッフさらにリスナーを大事にしない姿勢を感じてきましたが、遂にここまで…という疑問を抱かずにはいられません。同局の姿勢への私見こちらから確認できます。

 

なお、TOKYO FMにおいても、聴取率調査週間における『村上RADIO』OAは変わりません。

同番組については通常聴取率調査週間が行われた8月にも放送されました

しかしながら土曜16時は本来『リリー・フランキー「スナック ラジオ」』がレギュラー番組として放送されており、そちらを差し替えてでも『村上RADIO』にこだわった(と捉えられてもおかしくない)TOKYO FMからは、様々な番組を差し替えることに躊躇がなくなってしまったのではないかという姿勢を感じざるを得ません。この『村上RADIO』推しについては以前から記載していますが、ニッポン放送と同様にレギュラー放送の出演者やスタッフさらにリスナーからの信頼失墜を招きかねないのではと危惧しています。

この手法を歓迎する向きがあるならば、同種の手段をされた側に立って考えてみては如何でしょうか。