face it

チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

『THE MUSIC DAY』に10組出演するジャニーズ事務所所属歌手、6月以降のチャート動向を確認しテレビ出演をより反映させるためのポイントを考える

一昨日の『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)に森崎ウィンさんが出演しました。

先月リリースのEP『PARADE』("MORISAKI WIN"名義)はマイケル・ジャクソンジャミロクワイ等への憧れが詰まった作品で宇多丸さんも絶賛。放送中に番組内のライブコーナー出演要請を二つ返事でOKした森崎ウィンさんは、しかしながらテレビ番組でのパフォーマンスがないと語っていて、それを耳にした自分はこの好い作品を伝えるメディアがないことを強く憂いた次第です。

森崎ウィンさんの公式YouTubeチャンネルには「パレード」「WonderLand」のミュージックビデオの他、全曲のオフィシャルオーディオも用意という、海外では一般的になったアプローチが施されています。これだけでも非常に素晴らしことであり、彼の真っ直ぐな思い(ラジオから如実に人柄が伝わってきます)共々もっと多くの方に知られてほしいと感じています。自分のこのツイートにも数多くの反応があることから、同様の思いを抱いた方はきっと多いはずです。

 

特に地上波テレビと言及したのは、その影響力が極めて強いため。通常のレギュラー番組でも視聴率に対するTwitterでの反応が凄まじいのですが、長時間特番になると尚更。そして長時間特番といえば、日本テレビで『THE MUSIC DAY』が本日放送されます。

ブログ執筆段階において番組のTwitterアカウントでトップに固定されているのが上記ツイート。NiziUの初パフォーマンスやBTS「Dynamite」の日本初披露等トピックもありながら、強く押し出されているのはジャニーズ事務所所属歌手による自社作品のメドレー。NiziUやBTSの出演決定が上記ツイートの後だとして、1ヶ月前のツイートを固定化しているのは番組の一押しがそこにあるからと言えるでしょう。となると、今回の長時間特番を機に当該事務所の作品がどこまで伸びるかが注目されます。

下記に、ジャニーズ事務所所属歌手による6月以降の作品のビルボードジャパンソングスチャートの動向をまとめました。CDセールス初加算から、配信のみの場合はダウンロード等初加算から3週分を、そしてTwenty★Twenty「smile」については配信開始からCDセールス加算3週分までを取り上げています。

f:id:face_urbansoul:20200912072405j:plain

f:id:face_urbansoul:20200912073059j:plain

ジャニーズ事務所所属歌手については基本的にリリース前後にテレビ出演しているため各指標に影響が出ているだろうものの、それでもCDセールス初加算の翌週におけるポイント前週比が基本的に10~20%の範囲内に収まっている状況は、コロナ禍以前と変わらないと感じています。

 

一方で、最近テレビでのパフォーマンスが大きくチャートに寄与したのがOfficial髭男dism。8月10日放送の『CDTVライブ!ライブ!』(TBS 通常放送は月曜22時)特番における1時間弱のいわゆる"ヒゲダンフェス"は、彼らの曲のチャートアクションに大きな影響を与えました。下記リンク先に一覧表を設けています。

ストリーミングや動画再生といった接触指標群の上昇、Twitter指標の100位以内登場、そしてそれらによるポイント前週比の上昇等、テレビの影響が大きく反映されているのです。たとえばサブスク再生回数に基づくストリーミング指標においては、下記ツイートが大きく反映されたと言えるでしょう。

プレイリストのリンク先は各サブスクサービスにつながります。Spotifyはこのような感じ。

CDTVライブ!ライブ!』もジャケットとして用いられているのですから素晴らしいですね。注目が集まったタイミングで御礼ツイートがなされ、そこからプレイリストでおさらいすることでコアなファンの喜びが高まり、ライト層がコアなファンとなってさらに再生数が伸びていくわけです。各サブスクサービスのリンク先を用意することもさることながら、接触できる場所をきちんと用意することがポイント上昇につながる鍵と言えます。この"接触できる場所をきちんと用意すること"についてはギターの小笹大輔さんがインタビューで語っていたことと合致するのではないでしょうか。

(全文確認には読売新聞の会員登録が必要です。)

またOfficial髭男dismで例示した、接触可能なサービスへの遷移については下記インタビューで押さえるべきポイントとして語られています。この取組についても、やはりOfficial髭男dismが突出していることが解ります。

 

話をジャニーズ事務所所属歌手に戻し上記表を確認すると、サブスクについては嵐が「カイト」において未だ解禁に至らず、その他の歌手も大半が未解禁のままですが、しかし動画再生指標ではいくつかの曲が100位以内に入っています。

上記はCDリリースされた作品で動画再生指標300位以内に入った曲。すべてショートバージョンですがランクインを果たしており、また10月7日リリースのSnow Man「KISSIN' MY LIPS」も、ショートバージョンながら最新9月14日付ビルボードジャパンソングスチャート、動画再生指標において11位に登場しています。

ジャニーズ事務所所属歌手はデジタルに明るくない、ゆえにミュージックビデオはCDに同梱される映像盤でしか確認できないという認識は未だ少なからずあることでしょう。実際にフルバージョンは映像盤でしかみられないことがほとんどですし、ショートバージョンはフルバージョンよりもチャートへの貢献度が低いことについては以前から述べてきました。しかし、ショートバージョンであったとしても映像を用意することでチャート上昇に寄与することは上記表から明らかです。

だからといってシングル表題曲のミュージックビデオをフルバージョンでアップするのを発し手側は躊躇うと思います。ただ、フルでYouTubeにアップされたからと言っても、特にアイドルの作品についてはファンがCDをグッズとして捉える向きもあるゆえ買い控えは起きにくいでしょう。ならば少なくともショートバージョンを用意し、また対外向けのSNSを開設しているならばOfficial髭男dismのような動画リンクの用意と誘導を行うところからはじめてみては如何でしょう。ライト層はなかなかCD購入までには至らないと思いますが、まずは接触する方向に誘導させ、いずれコアなファンになるためのベースを作ることが必要だと思うのです。短尺版のみでも動画再生指標100位前後に入ること、またルックアップが高くレンタルが多いだろうと予想され、ライト層が一定数いることが想像できるゆえ尚の事です。そうすればテレビ出演の効果はより如実に表れるだろうと考えます。