face it

チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

BTS「Dynamite」とカーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオン「WAP」の争いの行方は? そして米ビルボードがYouTube取扱を変更…9月19日付米ビルボードソングスチャートをチェック

ビルボードのソングスチャートをチェック。現地時間の9月14日月曜に発表された9月19日付最新ソングスチャート、初登場から2週連続で首位を獲得していたBTS「Dynamite」は2位へ後退、カーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオン「WAP」が首位に返り咲きました。

「WAP」および「Dynamite」の3指標の動向をみると。

・カーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオン「WAP」

 ストリーミング:4820万(前週比18%ダウン 同指標1位)

 ダウンロード:16000(前週比20%ダウン 同指標2位)

 ラジオエアプレイ:2730万(前週比11%アップ 同指標27位)

BTS「Dynamite」

 ストリーミング:1330万(前週比24%ダウン 同指標16位)

 ダウンロード:136000(前週比25%ダウン 同指標1位)

 ラジオエアプレイ:1830万(前週比14%アップ 同指標49位)

ダウンロードでは「Dynamite」が大きく勝るものの、ラジオエアプレイで1.5倍、ストリーミングに至っては3.6倍もの差が生じて「WAP」が総合で逆転した形です。「WAP」によりカーディ・Bは自身のデビュー曲「Bodak Yellow (Money Moves)」(2017)に並ぶ通算3週目の首位を獲得しました。なお客演では、マルーン5に参加した「Girls Like You」(2018)が7週首位を獲得しています。

「WAP」も「Dynamite」も、デジタル2指標の2桁ダウンをラジオエアプレイではカバーしきれないようにみえるのが現状ですが、しかしBTSは「Dynamite」によりキャリア初となるラジオエアプレイ指標50位以内ランクインを達成。最も伸びるのが遅いラジオエアプレイ指標で50位以内に入るというのは、BTSアメリカで受け入れられた何よりの証拠だと個人的には捉えています。またダウンロードにおいては3週連続で大台をキープしており(265000→182000→136000。初週分はフィジカルセールスを除く)、3週連続で136000以上売り上げたのはザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」(2016)以来、チャート初登場からとなるとジャスティン・ティンバーレイク「Cant't Stop The Feeling!」(2016)以来となります。なお「Dynamite」はオリジナルバージョンのリリースから3週連続で、インストゥルメンタルや後日追加されたリミックスも含め計6バージョンが69セントの安価販売を続けており、これがダウンロード増の一因になったと言えるでしょう。

ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」が今週も5位をキープ。ラジオエアプレイでは自己最多となる首位獲得週数を23に伸ばし(前週とほぼ変わらず7990万を獲得)、さらには総合チャートで27週目のトップ5入りを果たしました。これは先述した「Closer」(2016-2017と年をまたいで記録達成)、そしてエド・シーラン「Shape Of You」(2017)に並ぶ歴代最長タイとなります。勢いのある初登場曲がない限りは最多トップ5記録の単独最多を更新する可能性もありますが、前週初のトップ10入りを果たした24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」が今週は2ランクアップし6位につけ、しかもラジオエアプレイでは前週比46%アップとなる2330万を獲得(同指標37位に登場)した勢いを踏まえれば、次週順位が入れ替わることも考えられそうです。

10位にはDJキャレド feat. ドレイク「Popstar」が前週の24位からジャンプアップし、8月1日付で3位に初登場を果たして以来となるトップ10返り咲きを果たしています。ストリーミングは同107%アップの1960万(同指標7位)、ダウンロードは同323%アップの7000(同指標7位)、ラジオエアプレイは同15%アップの3330万(同指標19位)。デジタル2指標が強い理由は、この2指標の集計開始日にあたる9月4日金曜にミュージックビデオが公開されたため。DJキャレドからのミュージックビデオ制作の誘いを断るドレイクに代わりジャスティン・ビーバーがドレイク役を引き受けるというビデオが人気再燃につながったことは間違いありません。

 

さてビデオといえば、今週9月19日付より米ビルボードではYouTubeの取り扱いを変更しています。

ビルボードソングスチャートのみならずアルバムチャートにおいても、今週よりYouTubeにおけるsong UGC(ユーザー生成コンテンツ)をカウント対象から除外し、"公式の"オーディオおよびビデオのみを集計対象とするとアナウンスしています。なおUGCのうちnon-song UGCについては米ビルボードソングスチャートおよび各種ソングスチャートにおいて今年1月18日付からカウント対象外となっていましたが(ビルボードジャパンで記事になっています)、今回はsong UGCも、そしてアルバムチャートからも除外という措置が採られています。

 

最新のトップ10はこちら。

 

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) カーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオン「WAP」

2位 (1位) BTS「Dynamite」

3位 (3位) ドレイク feat. リル・ダーク「Laugh Now Cry Later」

4位 (4位) ダベイビー feat. ロディ・リッチ「Rockstar」

5位 (5位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

6位 (8位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」

7位 (6位) ハリー・スタイルズ「Watermelon Sugar」

8位 (7位) ジャック・ハーロウ feat. ダベイビー、トリー・レーンズ & リル・ウェイン「Whats Poppin」

9位 (9位) ジョーシュ・シックスエイトファイヴ × ジェイソン・デルーロ「Savage Love (Laxed - Siren Beat)」

10位 (10位) DJキャレド feat. ドレイク「Popstar」

BTS「Dynamite」は3週目の首位を逃しましたが、「WAP」を逆転するためには所有指標のダウンをラジオエアプレイおよびストリーミングでカバーする必要があります。「WAP」はその歌詞の過激さゆえかラジオエアプレイで伸びていない印象がありますが、逆にその世界観が投影されたミュージックビデオが支持されストリーミングが未だ強いのはたしか。「Dynamite」はラジオエアプレイが軌道に乗りはじめた印象があるため、ストリーミングでどう挽回するかが次週以降の見どころと言えるでしょう。