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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

嵐「Whenever You Call」、様々な施策がチャートアクション最大化につながっていく

嵐が昨日リリースした新曲、「Whenever You Call」が素晴らしいですね。

楽曲が公開されると音楽関係者を中心に絶賛の声が寄せられています。

ブルーノ・マーズが制作を手掛けたという報道を受けて、弊ブログではブルーノの提供曲集を記載しましたが、Dマイルについてもまとめたいですね。林剛さんが紹介していたチャーリー・ウィルソン「Forever Valentine」は、下記提供曲集にて紹介しています。

 

 

さて、嵐「Whenever You Call」については楽曲のクオリティの素晴らしさ以外にも、特筆すべき施策が沢山あるのです。そしてそれらが全て、チャートアクションに寄与することは間違いありません。

 

まずは冒頭に貼付したミュージックビデオの登場タイミング。

公式オーディオから時間を置いてミュージックビデオを公開したのはおそらく、ミュージックビデオの公開を米リリース時間に合わせたゆえと考えます(アメリカにおいては新曲が基本的に日本時間の金曜13時に公開。厳密な時間は不明ながら今回のミュージックビデオも13時頃と思われます)。「Whenever You Call」は米iTunesでも販売されているゆえ、デジタルリリースを金曜に徹底させているのは嵐の世界戦略の一環でしょう。

今週米ビルボードが2種類のグローバルチャートを新設しており、世界でヒットする曲が可視化されるようになりました。この2つのチャートについては昨日のブログエントリーで紹介していますが、嵐のリリースタイミングは新設チャートでのチャートアクションにつながるはずです。

 

このミュージックビデオはSpotifyに活用されています。Spotifyのアプリをダウンロードし、「Whenever You Call」を是非再生してみてください。すると、ミュージックビデオを用いた映像ループが登場します。5人の映像と東京の夜景がループする仕様で、曲の世界観により深く浸ることができます。

Spotifyにはこのような映像ループ機能があるのですが、日本の歌手では用いる方が少ない印象があります。それゆえ、リリースの瞬間からこのループ機能を用いる(そして以前から活用を徹底していた)嵐のデジタルの徹底っぷりに感服します。

 

嵐は今月はじまったAmazonの新しいサービスにも参加。

アレクサにおはようと呼びかけるとメッセージが登場するキャンペーンをはじめて活用したのはあいみょんさん。今月、アルバム『おいしいパスタがあると聞いて』のリリースタイミングで実施しています。

今週水曜にはシングル「Time Warp」をリリースしたPerfumeも行っていてAmazonにおける新曲プロモーションの大きな武器になりそうなこのキャンペーンに、嵐も参加したという形。Amazonもサブスクサービスを抱えており、これらサービスは自身の武器を活かした展開を行っていますが、Spotifyの映像ループといいこちらといい、嵐が新しいものをきちんと取り込んでいることが解ります。

 

さらに、サブスク再生回数増加と親和性の高いTikTokでも嵐は積極的に参加、そしてユーザーの参加を呼びかけています。ユーザーは参加することで「Whenever You Call」により浸かることができるのみならず、参加するために曲を聴くという行為も生まれますね。

 

スマートフォンといえば、嵐のハッシュタグも注目。海外の歌手によく見られる、ハッシュタグの後ろに専用の画像が付く仕様は「Whenever You Call」でも用いられており、今作ではミュージックビデオ等に登場する東京タワー、そしてメンバーの数と同じ5つの星が登場。

この専用画像、おそらくはTwitter社との協議が必要なはずで、デジタルリリースを計画的に行っている(ゆえに情報解禁時から画像が表示可能となる)ことが読み取れますし、SNS全体で曲を盛り上げようという意志も見て取れます。SNSの活用は、CDオンリーでリリースされた「カイト」とは真逆の積極的な動きです。

 

リリーススケジュール的には、金曜0時の解禁(公式オーディオの登場)→13時のミュージックビデオ解禁→21時の『ミュージックステーション』(テレビ朝日)生出演、という流れで、一日中話題を集めることに成功したと言えるでしょう。

さてひとつ気になるのは、「Whenever You Call」が公式オーディオとミュージックビデオが用意されながら、リリックビデオが出て来なかったこと。また『ミュージックステーション』では和訳が出てきませんでした。リリックビデオについては、デジタルシングルにおいてRebornシリーズ以外は用意されていなかったので「Whenever You Call」についても自然なことなのでしょうが、しかし「Turning Up」「IN THE SUMMER」と異なり全編英語である「Whenever You Call」において和訳を用意しないことは一見不親切にみえるかもしれません。実際、その不満を示した(おそらくは個人的な感情を社会的に正しいとすり替えたかのような)ネット記事が出て、一部のファンが賛同したのを目にしています。いわゆる”コレジャナイ”という指摘です。

「Whenever You Call」の歌詞は上記、Geniusに掲載されています。このサイトに歌詞が載ること自体、嵐が世界進出を行っている証拠と言えるでしょう。これは私見と前置きして書くのですが、全編英語にすることで、ファンの自発的な翻訳や解釈を促したかったのではないかと思うのです。事実、この曲の意味を知って感慨に浸る方が増えている印象があります。個人的に、「Whenever You Call」は嵐からファンの方々へのメッセージでありラブソングと捉えており、だからこそその思いを知ったときの喜びがより大きくなるべく、敢えて全編英語にして且つリリックビデオを用意しなかったのかもしれません。そして英語を聞き取ろうと(もしくは意味を知った上でさらに)何度となく聴こうとする流れが生まれるものと考えます。

 

 

一部私見が強く混ざった部分もありますが、嵐が「Whenever You Call」で行った様々な施策は、話題の高い次元での維持につながり、且つダウンロードや再生回数を伸ばすことにつながることは間違いありません。となると、ビルボードジャパンソングスチャートのみならず、先述した新たな2つのグローバルチャートでの高位置での登場も期待できるでしょう。ミュージックビデオのロケ地がBillboard Live TOKYOではないかと思われるため、尚の事ビルボード各種チャートで結果を残してほしいと思う自分がいます。