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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

マドンナのニューアルバム『Rebel Heart』 国内盤の"ずらし販売"を憂う

昨日、上條頌さんのデビューアルバムについて紹介した際、上條さんご本人よりブログエントリーについてTwitterでコメントくださり、嬉しい驚きです。ご自身のCDが初めて大海原への航海を開始するその日に貴重な時間を割いていただきありがとうございます。早速タワーレコードオンラインで購入しました。届くのが楽しみです。

 

 

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現在ポイント10倍キャンペーン開催中のそのタワーレコードオンラインでマドンナのニューアルバム『Rebel Heart』の購入を検討したのですが、ラインアップが6種類(うち1つがLPのため実質5種類)あり即時の購入を見送りました。で、考えていくうちに不可解な点があったので以下に書き記し。なおリンク先はタワーレコードオンラインの商品詳細となります。

・3/9発売 Madonna/Rebel Heart [14 Tracks]

  (輸入通常盤 トラック01-14収録)

・3/9発売 Madonna/Rebel Heart: Deluxe Edition [19 Tracks]

  (輸入デラックス盤 トラック01-19収録)

・3/9発売 Madonna/Rebel Heart: Super Deluxe Edition [25 Tracks]

  (輸入スーパーデラックス盤 トラック01-19およびDisc-2収録)

・3/11発売 Madonna/レベル・ハート

  (国内通常盤 トラック01-20収録 ※輸入デラックス盤とほぼ同仕様)

・3/18発売 Madonna/レベル・ハート (スーパー・デラックス)<初回生産限定盤>

  (国内スーパーデラックス盤 トラック01-20およびDisc-2収録)

 

●マドンナ『Rebel Heart』トラックリスト

01. Living For Love

02. Devil Pray

03. Ghosttown

04. Unapologetic Bitch

05. Illuminati

06. Bitch I'm Madonna feat. Nicki Minaj

07. Hold Tight

08. Joan Of Arc

09. Iconic feat. Chance The Rapper, Mike Tyson

10. HeartBreakCity

11. Body Shop

12. Holy Water

13. Inside Out

14. Wash All Over Me

<15-19はデラックス盤およびスーパーデラックス盤に収録>

15. Best Night

16. Veni Vidi Vici feat. Nas

17. S.E.X.

18. Messiah

19. Rebel Heart

<20は国内盤のみ収録>

20. Living For Love (Dirty Pop Remix)

<Disc-2はデラックス盤およびスーパーデラックス盤に収録>

Disc-2

01. Beautiful Scars

02. Borrowed Time

03. Addicted

04. Graffiti Heart

05. Living For Love (PAULO & Jackinsky Full Vocal Mix)

06. Living For Love (Funk Generation & H3dRush Dub)

輸入盤の傾向として、曲数の多さの違いに基づく通常盤とデラックス盤とを同時販売することが多くあります(他方、DVD/ブルーレイを付属する日本的な意味でのデラックス盤はあまり存在しません)。輸入盤では3種類が同時発売され、価格とトラック数とを勘案して選ぶことが可能です。

他方国内盤の場合、14曲入りのものは用意せずに輸入デラックス盤を国内通常盤として輸入盤と同じ週にリリース。解説や対訳を確認したい方は勿論、国内盤のみのボーナストラックが用意されているので輸入盤と国内盤との4種類で購入検討が可能です。

 

しかしながら、国内スーパーデラックス盤がそれら4種類の翌週発売という事実が心に強く引っかかってしまいました。国内盤のレーベル、ユニバーサルミュージックジャパン内のマドンナのディスコグラフィーでは2種類が併記されているので発売日の差がはっきり分かります。輸入盤では同週発売だったスーパーデラックス盤を日本でなぜ"ずらし販売"するのか…その理由を想像してみたのですが。

①音源到着が待ちきれない方がまず3/11に国内盤を購入

②全ての音源を手に入れたいとして3/18に国内スーパーデラックス盤を購入

という、【1ユニークユーザー2枚購入】を発売元が狙った以外に想像出来ないのは自分だけでしょうか。仮にそうだとしたら、なんとむごいことでしょう。

 

音源到着が待ちきれない、そして全ての音源を手に入れたいという双方の欲求を持ち合わせるのはとりわけ熱心なファンであると予想されます(そこまで熱心でなかったなら、一週待って国内スーパーデラックス盤を買うのでは、と)。熱心であればあるほどより多い金額を投資する傾向があるのはどの歌手のファンも同様ですが、複数枚購入しても売上枚数や金額が増えるのは歌手のために好いことだと考えるそのファン心理によって今回の"ずらし販売"はあまり言及されないような気がします。その心理を狙っての販売手法の採用だとしたら、熱心なファンほどいいように扱われているよなあと悲しくなります。

元来、複数種同時発売はアイドルなどで多用される手法ですが、基本的にはジャケ違いがあれどもCDのみの盤とCD+DVD/ブルーレイ同梱盤のCDとで内容は変わらず。もしくは曲目や曲数に差異がある場合でも基本的には同時発売なわけで、今回のマドンナ『Rebel Heart』の国内盤はその双方を翻したパターンとなるんですよね。

 

今回の販売手法、マドンナ側の意向かは分かりかねますが、輸入スーパーデラックス盤は他の輸入盤と同発であり、"ずらし販売"は国内レーベルが独自に採用したのではないかと。熱心なファンならば盲目的についていくのかもしれませんが、さすがに【1ユニークユーザー2枚購入】の目的が透けて見えると躊躇ってしまいますね。超短期的には国内盤が売れるのかもしれませんが長い目で見ると国内盤に辟易する人が増え、より洋楽離れが起きかねないと思うのです。もしかしたらマドンナ好きだけどその販売手法はありえないとして歌手離れが起こる懸念も(それこそCCCDが出た当時、その規格を採用する歌手への市井の失望感を思い出しました)。長い目で見ると"ずらし販売"はメリットはないように思うのですが、音楽ファンと良好な関係を築き続けるという中長期的な戦略を考えるゆとりは国内レーベルにはないのでしょうか。