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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

米ソングスチャート、グラミー賞効果&新記録が満載

ビルボードソングスチャートを定点観測。

 

現地時間の2月20日月曜が祝日だったため、翌火曜(日本時間の水曜)早朝に発表された、3月4日付最新チャート。第59回グラミー賞発表前後の集計期間とあって、その効果が一気に表れたチャートとなりました。なんとトップ10入りが4曲も生まれています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

前週の段階で独走体制に入ったと書いたエド・シーラン「Shape Of You」は、グラミー賞でのパフォーマンス効果でデジタルダウンロードが前週比74%もの上昇、20万もの売上を記録しました。3指標ではそれぞれ、デジタルダウンロード1位、ストリーミング2位、ラジオエアプレイ1位とほぼ完勝。しかもすべての指標が前週比で伸びています。

これに続くのがゼインとテイラー・スウィフトによる「I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)」。同週付アルバムチャートではこの曲を収録したサウンドトラック『Fifty Shades Darker』が首位を獲得、また映画”フィフティ・シェイズ”シリーズ関連曲において、共に1作目サントラ収録曲だったエリー・ゴールディング「Love Me Like You Do」およびザ・ウィークエンド「Earned It (Fifty Shades Of Grey」の最高3位を抜き、シリーズ最高位を更新しました。ただここにきてストリーミングが前週比7%ダウン(しかもサントラ発売の週に)ということで、エド・シーランを追うどころか、後方から追い上げられる気がします。アルバムチャートに関しては下記の記事を参照してください。

 

その後方の楽曲群。

ケイティ・ペリーにとって14曲目のトップ10ヒットとなった「Chained To The Rhythm」が4位に初登場を果たしました。現地時間2月10日のリリックビデオ公開、12日のグラミー賞でのパフォーマンスが功を奏した形で、デジタルダウンロードでは3位、10万超えとなるセールスを記録。そしてスキップ・マーリーをフィーチャーしたミュージックビデオがつい先程、現地時間の21日に公開され、この公開に伴うストリーミングポイントが次週付に反映されればトップ3入りも有り得るでしょう。

ケイティ・ペリー、『Prism』以来となる3年ぶりのアルバムは今年後半の予定だそうです。

 

7位には30ランクもの大幅アップでブルーノ・マーズ「That's What I Like」がトップ10入り。グラミー賞ではこの曲の他、プリンス「Let's Go Crazy」もパフォーマンスしたことが追い風となり、同週のアルバムチャートでは『24K Magic』が2位に上昇。そして「That's…」はデジタルダウンロードでなんと前週比308%もの急上昇を果たしています。ストリーミングでは20位に初登場しており、ミュージックビデオが制作されればさらなる上昇も見込めるでしょう。

 

前週の16位から9位に上昇したのはザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンク「I Feel It Coming」。ザ・ウィークエンドのアルバム『Starboy』から2曲目のトップ10入りを果たしたこの曲もまたグラミー賞でのパフォーマンス効果に因るもの。デジタルダウンロードでは前週比65%アップを記録しているのですが、ラジオエアプレイで増減なしというのが気掛かり(ちなみにYouTubeの公式チャンネルにはグラミー賞でのパフォーマンス動画がアップされているのですが日本からは観られない状況です)。一方でザ・ウィークエンドは「I Feel…」ではなく、「Party Monster」および「Reminder」のミュージックビデオを立て続けにアップしており、もしかしたら売りたいのはそちらの方ではないかと。

 

ケイティ・ペリーブルーノ・マーズ、ザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンクと共にトップ10入りを果たしたのがリアーナ「Love On The Brain」。順位はブルーノとザ・ウィークエンドの間の8位。順番に紹介しなかったのは、この曲が他の初登場曲と異なりラジオエアプレイでヒット済み、既に足固め出来ているため長期ヒットが見込める(グラミー賞効果が消えていく翌週以降のチャートでも残るであろう)と判断したゆえ。既にラジオエアプレイでは週間で1億回以上の再生を記録し同部門でトップ5入り(5位)。そのラジオエアプレイをはじめ全指標での上昇幅が7~8%と小幅ではあるのですが、収録アルバム『ANTI』がグラミー賞で無冠に終わったにもかかわらず伸びていること、また曲調がこれまでの彼女とは異なるサザンソウル臭(いい意味でのバタ臭さ)全開の曲で往年のソウル好きにも愛されるだろうことを踏まえれば、先述したようにロングヒットが見込めるのではないかと。

「Love…」は、リアーナにとって記念すべき30曲目のトップ10ヒットとなりました。これでトップ10ヒットの数でマイケル・ジャクソンを抜き単独3位に躍り出た彼女、年齢や人気からしても2位のビートルズ(34曲)、そして1位のマドンナ(38曲)を抜くのは時間の問題でしょう。

 

その他、記録達成で言えば、ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」が2ランクアップで5位に再浮上。昨年8月20日付で9位に初登場を果たして以降一度もトップ10落ちすることなく29週連続トップ10入り、且つ26週目のトップ5入りというとんでもない記録を築き上げています。トップ5入りの記録ではマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」(2015)およびリアン・ライムス「How Do I Live」(1997-1998)を抜き単独トップとなった上、ホットダンス/エレクトロニック・ソングスチャートでは27週目のトップを記録し、こちらでもアヴィーチー「Wake Mu Up!」(2013-2014)を抜いて単独で歴代最高記録となりました。トップ5入り記録については別途、ビルボードが記事を掲載しています。

 

 

トップ10にニューエントリーが4曲というのは2011年4月2日付チャート以来となり、グラミー賞効果が大きく影響した今週付ですが、とはいえしばらくはエド・シーラン「Shape Of You」が安泰でしょう。各指標の動きからすれば、一番の伏兵はリアーナ「Love On The Brain」な気がします。安泰VS”ANTI”という感じでしょうか…オヤジギャグな後濁しにて失礼しました。