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チャート愛好家。ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

Uru「あなたがいることで」『オリオンブルー』が共にロングヒットのフェーズへ…4月6日付ビルボードジャパンソングスチャートをチェック

毎週木曜は、前日発表されたビルボードジャパン各種チャートの注目点をソングスチャート中心に紹介します。

 

3月23~29日を集計期間とする4月6日付ビルボードジャパンソングスチャートは、前週首位のAKB48「失恋、ありがとう」が大きく後退し、乃木坂46「しあわせの保護色」が18ランクアップで首位に立ちました。

一方、前週首位のAKB48「失恋、ありがとう」は大幅ダウン。

この点については、次週の乃木坂46「しあわせの保護色」の動向を踏まえ、私見を述べようと思います。

 

さて今週は、『テセウスの船』(TBS)の主題歌、Uru「あなたがいることで」に注目。2週連続でトップ10入りを果たしました。

「あなたがいることで」のチャート推移(CHART insight)はこちら。

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前週はドラマの最終回放送日までが集計期間であり、今週は放送の余韻がチャートに表れた形と言えます。「あなたがいることで」はシングルCD未リリースゆえCDセールスおよびルックアップ(パソコン等に取り込んだ際にインターネットデータベースへアクセスする回数)はカウントされずチャート的には不利かもしれませんが、サブスクの再生回数に基づくストリーミングは2311205→2776476(同120.1%)、同指標の順位も14→8位へ上昇。数値は未公表ですが動画再生も15→8位へ上昇し、接触指標群が伸びている(だろう)ことが言えます。総合でもこれまでで最高となるポイントを前週既に獲得していましたが、今週は前週比109.4%となる4733ポイントを獲得し最高値を更新しました。

他方ダウンロードは16291→14628となり前週比89.8%。所有指標がダウンに転じたのはドラマの余韻を楽しむ方が所有より接触指標を求めるだろうとも言えますが、「あなたがいることで」を収録したアルバム『オリオンブルー』への所有の移行も影響していると言えるでしょう。

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『オリオンブルー』は4月6日付のビルボードジャパンアルバムチャートで2ランクダウンしたものの7位となり、同じく登場2週目の三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE『RAISE THE FLAG』(2→8位)、ジャニーズWEST『W trouble』(1→12位)を逆転しました。ルックアップは10→33位とダウンした一方、アルバムCDセールスが5→8位、ダウンロードが2→4位と所有指標群がそこまで大きく落ちていません。アルバムリリースが最終回放送の数日前だったことに触れた前週の振り返りの際、『ドラマファンの熱を上手く取り込んだと言えるのではないでしょうか』と書きましたが(ドラマの最終回に合わせて曲はピークに、Uruのリリースタイミングも効果あり…3月30日付ビルボードジャパンソングスチャートをチェック(3月26日付)より)、おそらくこの推測通りの動きが今週もみられたものと考えます。

そして「あなたがいることで」や『オリオンブルー』はロングヒットする可能性を持ち合わせています。次週、4月13日付の集計期間は3月30日からの一週間ですが、この週に二度テレビでパフォーマンスすることに。

さらに『ミュージックステーション』の放送翌日には『オリオンブルー』がレンタル解禁となるため、次週以降のルックアップ上昇が期待されます。新型コロナウイルスによる外出等自粛の悪影響はあるでしょうが、注目作品はレンタル解禁後にルックアップは勿論のこと、総合チャートでも上昇に転じることがあります(ルックアップがロングヒットに貢献する例はOfficial髭男dism『Traveler』やKing Gnu『CEREMONY』をみれば明らか)。テレビ出演を機にアルバムを購入した方もいるだろうことも踏まえれば、『オリオンブルー』のロングヒットの可能性は十分あるのです。同時に「あなたがいることで」についてもストリーミングと動画再生が上昇基調にあり、これら接触指標群がロングヒットの要になっていることからこちらも長期エントリーの可能性があります。尤も、ドラマの余韻が薄れる次週の動向をみないと断言は出来ませんが、しかしながらチャート構成比において今後ダウンロードの減少(所有動向がアルバムへ移行)に伴いストリーミングが5割、動画再生が2割強というロングヒットの法則をなぞるだろうと思われます。ロングヒットの法則については以前紹介した下記エントリーをご参照ください。

Uruさんにとって、主題歌となったドラマのヒットもさることながらテレビ出演が作品群、そして歌手自身としての追い風となる予感がします。長期的に追いかけていきたい歌手が登場したと言えるでしょう